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サンエー・インターナショナル、ウェブジンで提案力強化、ECは商品情報重視へ

2012年 3月 8日 07:37

アパレル大手のサンエー・インターナショナルは、商品の新たな表現の場として自社メディアを積極的に活用し、通販サイトへの送客効果を狙う。併せて、通販サイトでは商品の情報量を増やすなど、消費者が購入しやすい環境を整える。
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 同社では、SNSやファッション情報サイトなどから直接、商品へのアクセスが増える傾向にある中で、従来型のトップページを重視した取り組みだけでは不十分と判断。ウェブメディアを立ち上げると同時に、商品詳細ページの改良に乗り出している。

 昨年11月、ウェブマガジンの「selec+me(セレクプラスミー)」を開設。これまで、自社通販サイト「セレクソニック」は競合サイトと比べてモデルが前面に出る写真は少なかったが、ウェブマガジンを展開することで簡素な商品の見せ方を改め、コーディネートでの商品提案力を高める。

 また、ウェブマガジンに掲載する商品をSNSと連動させることで消費者同士をつなげる役割にも期待する。

 「セレクプラスミー」は、毎月160種類のコーディネートをスナップ写真で見せる「スタイルブック」が主力コンテンツ。ソウルや東京、沖縄、長崎などを舞台に自然な雰囲気の中で撮影しているのが特徴で、気になる商品はクリックすると通販サイトに遷移し、詳細情報がチェックできる。

 「セレクプラスミー」では、韓国や中国のモデルを起用。とくに韓国人モデルはスタイルが良く商品が映えることや、歌やドラマなどに続くファッションの"韓流ブーム"到来をにらんで、モデルオーディションを実施したという。

 韓国での撮影時には市場調査も行っており、他社商材を取り扱う「セレクソニック・スーパーストア」に投入する韓国ブランドの仕入れ強化にもつなげる狙いだ。

 また、ファッション誌「vivi」の中国版で活躍する中国人モデルもウェブマガジンに起用。中国での通販展開の布石として、モデルの育成に乗り出している。

 一方、昨年11月号から月刊化したファッション誌「SWAK(スワック)」は、毎月発刊することで旬の商品提案力を高める。現状、商品を前面に出す表現や、エンターテイメント性を重視した見せ方など効果検証を繰り返している。雑誌にはウェブマガジンの紹介ページや、韓国人モデルのインタビューを掲載するなど媒体間の連携も図る。

 通販サイトでは、自社メディア経由の消費者に対し、商品のディテールを伝えることを重視。商品写真のカット数を1型当たり従来の3カットから10カット撮影する体制に移行した。現時点では5カットを掲載しており、消費者ニーズなどを加味して増やしていく考えだ。


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