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丸井グループ  接客力を生かして店頭受け取り強化へ

2012年 3月15日 09:43

 丸井グループはネットとリアルの融合モデルを推し進める。ネットで注文した商品の受け取りや試着ができる施設「ウェブチャネルパーク」について、京都店で実験的に複数のフロアに小型化して配置したところ買い上げ率が改善しているようで、このほど静岡店でも同施設を4フロアで展開。通販利用者の拡大と、ネット受注の底上げにつなげる。



 同社は2月28日、静岡店の「ウェブチャネルパーク」をリニューアル。従来の専任スタッフが運営する体制を改めるのと同時に、A館の2階(靴売り場)、3~4階(レディースファッション)、6階(メンズファッション)に小規模施設をそれぞれ開設した。
 
 そもそも、「ウェブチャネルパーク」はネットで購入した商品を最寄りの店舗で受け取れる機能のほか、ハウスカード(エポスカード)会員は商品を試着して気に入らなかったらキャンセルできるため、実際の売り上げにはつながらない場合もある。

 そこで、昨年4月にオープンした京都店では、売り場スペースの問題もあって3つのフロアに分けて同施設を開設した。専任スタッフは置かず、各売り場の丸井社員が商品カテゴリーごとに対応。店頭の"接客力"を活用することで、取り寄せた商品のサイズや色味が合わない場合でも代替商品を薦めたり、お直しサービスの利用など顧客に合わせてアドバイスすることで、キャンセル率を抑える効果が出てきているという。

 こうした状況を受けて、すでに「ウェブチャネルパーク」を展開する静岡店でも同様の取り組みを開始。人件費の軽減と購入率の向上などを京都、静岡の両店でさらに検証を進めることになった。

 現在、同施設は都内2店舗(新宿、池袋)と横浜、静岡、大阪、京都の6店舗で展開中。フロア改修も必要なため、すべてを"京都モデル"に転換することは考えにくいが、設置していない店舗への導入も含めネットとリアルの融合を強化する。



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