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LLBJ、好調ブランドの秋冬商品投入、他社とのコラボ商品など展開

2012年 8月 2日 10:14

アウトドア衣料品などを販売するエル・エル・ビーンインターナショナル日本支社(LLBJ=所在地・東京都武蔵野市、ビル・ポンド代表)は8月から順次、売れ行き好調な新ブランド「L.L.Beanシグネチャー」の今秋冬商品の販売を開始する。「シグネチャー」は新客開拓を狙い昨年から販売をスタートしたファッション性を高めた新ラインで、順調な売れ行きを見せている。2年目の今期に入っても売れ行きはよく、秋冬では同社としては珍しい他社とのコラボ商品なども展開、売り上げ拡大を図る。
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「L.L.Beanシグネチャー」はファッションに関心の高い30代などの新規層を獲得する狙いから、日本では昨年4月に販売をスタートした新ブランドで同社の伝統的なデザインや定番品をリメイクしファッション性を高めた新たなライン。具体的な販売額などは明らかにしていないが、日本支社の前期(2012年2月)の業績は「大変な伸びを示した。当社にとってはよい年だった」(ポンド代表)とした上で、「(日本支社の)総売上高の1割は(「シグネチャー」が)占める」(同)としており、発売初年度から一定の売り上げを上げたようだ。

 2年目となる今期も「シグネチャー」は順調に売り上げを伸ばしている模様。8月下旬からは今年の「シグネチャー」の売り上げを左右する今秋冬の商品を、7月下旬から通販カタログで一部、販売を開始。8月下旬までに通販および全国の店舗で順次、販売を始める。

 秋冬の注目商品は同社では非常に珍しい他社とのコラボ商品となる米国の老舗ウール製品ブランドのペンドルトン社と組んで開発した女性もののカモ柄のケープ「ペンドルトン・ウール・ケープ」(写真㊧=価格3万9000円)。なお、同商品の生地とデザインをいかしジャケット風にした「ペンドルトン・ブランケット・シャツ」(写真㊨=同3万4000円)はメンズ商品として投入している。

 このほか、ウィメンズでは鮮やかなトリコロールカラーが特徴の「ハンド・ニット・フェア・アイル・セーター」(同2万5000円)や高品質なイタリアンウールを使用しインパクトあるチェック柄をあしらった「イタリアン・ウール・ピーコート」(同3万5000円)。メンズではウールにナイロンを混ぜ、ウール感はそのままに汚れや痛みを気にせず着用できるシャツとジャケットの中間のような着心地の「ラインド・ウール・ブレンド・シャツ・ジャケット」(同1万8000円)や「シグネチャー」で人気商品のブーツに暖かな羊毛の裏地を付けた「ワックス・キャンバス・シアリング・ラインド・メイン・ハンティング・シューズ」(同3万2000円)などを展開する。

 なお、エル・エル・ビーンでは今年、創業100年を迎えるため、「100th アニバーサリー・ボート・アンド・トート」(同4900円)など記念商品の販売やそれら商品を紹介したり同社の歴史を紹介する特設サイトを新設するなど拡販を強化していく計画。

ビル・ポンド代表に聞く
新ブランド効果で好調な業績に


エル・エル・ビーンインターナショナル日本支社のビル・ポンド代表(=写真)に現状のビジネスの状況や今期の見通しについて聞いた。
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 前期(2012年2月期)の状況はどうだったのか。

 「具体的な数字は言えないが、『リテールストア(店舗)』も『ダイレクト(カタログ通販およびネット販売)』も大変な伸びを示した。昨年は我々にとっては非常によい年となった。業績を伸ばした大きな要因として挙げられるのは、昨年4月から販売を始めた新ブランドの『L.L.Beanシグネチャー』が非常に順調に売れ行きを伸ばしたことだ。これも具体的な数字は言えないが、(日本支社の前期の)総売上高の1割くらいを『シグネチャー』が占めている。あとは昨年3月から通販の配送料金を無料とする『いつでも送料無料』(※従来まで1回あたり全国一律で630円の送料を徴収)を開始したり、昨年7月には新たなウェブサイトを立ち上げたりなどした効果でダイレクトビジネスも大きく伸びた」

 今年の出足は。

 「2012年に入ってからのビジネスの状況だが、1~3月は昨年の暖冬から一転し、非常に寒い冬だったため、当社が強い防寒着、アウターウエアの売り上げが非常に伸びた。特に3月の売り上げはよかった。4~6月は天候不順でなかなか春が来ずに暖かくならず逆にTシャツなどの売れ行きがよくなかった。ただ、7月に入ってからは暑くなってきたため、気候とともに売れ行きは回復基調となっている」

 日本支社の今後の方向性は。

 「これまで通り、拡大路線を進めていくつもりだ。店舗に関しても新店をオープンしていこうと考えており、実際に10月に(新店舗の開設を)計画している。ダイレクトチャネルに関しても同様に拡大させていく。現状、カタログ、ウェブサイト。最近ではモバイルも強化している。それらのツールをうまく駆使して、売上規模を拡大していきたい」

 昨年8月から日本支社の代表のほか、中国でのビジネスでも責任者となったが、中国の状況は。

 「中国には3年半前から進出しており、現状は店舗が中心。まだ小さな規模だが、中国市場自体は拡大しており、期待している。5年、10年と時間をかけて伸ばしていきたい」



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