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京急百貨店、通販サイト「吉日屋」開設、テーマごとの商品提案重視

2012年10月 4日 10:06

京急百貨店(本社・横浜市港南区、石塚護社長)は10月1日、自社通販サイト「吉日屋(きちじつや)」をオープンした。百貨店が手がけるネット販売としても後発のため、独自色を出すことを重視。通常であれば大きく表示する屋号を控えめにし、サイト名を前面に出した(画像)。
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 「吉日屋」のオープンに先駆け、同社では今年6月に中元専用の通販サイトを期間限定で開設し、消費者の利用状況を検証。その結果、商品購入者の25%が商圏外の消費者で、新規顧客の獲得につながったほか、店頭のギフトセンターで待ち時間が減るなど、顧客の利便性向上にも寄与したという。

 そのため、既存客への販売機会拡大と新客の獲得に向け、ネット販売を本格化。"消費者の吉日を演出する売り場"をコンセプトに新サイト「吉日屋」を開設。京急百貨店が厳選した1000を超えるアイテムを提案する。

 商品構成は食品が20~25%、ファッション雑貨が25~30%、残りの50%程度がリビング・生活雑貨。ギフト商材の比率は高いが、サイト内ではギフトを強調せず、「相手も自分も祝うサイト」(同社)とする。

 商品の見せ方についてはテーマ性を優先し、旬のテーマに沿った商品を百貨店の各フロアからセレクトして提案する。加えて、地元の「神奈川グルメ」コーナーを常設するほか、店頭で強化中の健康グッズや美容機器などを扱う自主編集売り場「ヘルス&ビューティー」をネット上でも展開する。

 将来的には売り切り商品など店頭では取り扱いのないMDも視野にあるが、店頭との差別化策としてはまずサービス面に着手。大半の商品について、贈る相手や用途に合わせて包装紙とリボン、熨斗の組み合わせが選べるようにし、ラッピングでも吉日を演出する。

 一方、顧客から自身の吉日エピソードを募集してサイト内で紹介。物販だけでなく、温かみのあるサイトを目指し、訪問頻度を高める。

 プロモーション面ではオープンに合わせてチラシや店頭ポスター、京急電鉄車内での交通広告などで認知度向上を図る。

 京急百貨店は通販サイトの開設日に開業16周年を迎えており、「20周年にはEC単体で黒字化を目指す」(同社)とす
る。


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