通販物流を手がけるイー・ロジット（本社・東京都千代田区、角井亮一社長）は、昨年11月から一部の通販企業に提供してきた１都６県への当日配送サービスと倉庫の３６５日稼働について、今春から取引先を広げてサービスを本格始動する。配送リードタイム短縮につながる取り組みを強化することで、通販企業の売り上げ拡大に貢献したい意向だ。

当日配送サービスの対象エリアは１都６県で、東京都江戸川区にある同社最大の物流拠点「東京フルフィルメントセンター」（画像＝述べ床面積約８０００平方メートル）を活用。午前９時までに受注・出荷作業を済ました商品を同11時までにヤマト運輸のセンターに配送することで、消費者宅には当日中に届ける。
　イー・ロジットでは業務フローの改善や早朝の人員配置を厚くするなどして当日配送をサービス化し、春先には本格展開する見通しという。

　近年、成長を続けるネット販売市場をターゲットに通販物流を代行する企業が増えており、倉庫内業務も価格競争に陥っている。

　しかし、同社ではコスト削減には限界があることから、通販企業の売り上げに貢献できる物流サービスを強化。消費財や、衣料品などの嗜好品は早く届けて欲しいという消費者ニーズが高いと見ており、「ネット販売企業にとって当日配送はロイヤルユーザーをつかむきっかけになる」（同社）とし、正式なサービスメニューに加えることにした。

　同時に、配送リードタイムを短縮する取り組みの一環として東京フルフィルメントセンターの土・日対応（３６５日稼働）も始めるという。

　通常、大型の物流拠点は地価の安い地方都市などに開設されることが多いが、同社では主婦層を中心に優秀なスタッフを育成・長期雇用する目的で都心部に物流センターを確保。土・日や早朝の勤務シフトにも対応できる体制を整備することで消費者目線のサービス強化につなげる。