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ハースト婦人画報社 認知拡大へリアル活用

2013年12月20日 16:02

 ハースト婦人画報社は、通販サイト「エル・ショップ」の認知拡大などを目的にリアルの売り場を活用した取り組みを進めている。

 一環として、同社は11月30日にセレクトショップ「ガリャルダガランテ」と、カプセル式コーヒーマシンの「ネスプレッソ」と共同で初のリアルイベントを開催した。

 洗練されたライフスタイルを求めるという点で嗜好が似た客層を持つ3社がタッグを組み、単にウェブ上やメールで他社サービスをPRするのではなく、リアルの場を設けることで互いの顧客にそれぞれのブランド、商品に触れてもらえるようにした。

 合同イベント「プレクリスマスパーティー」は、ガリャルダガランテ表参道店(東京都渋谷区)で開催。午前と午後の1日2回、3社の顧客合計80人を招待し、同店の商品が特別価格で購入できるだけでなく、「ネスプレッソ」のマシンを使ったクリスマス用コーヒーの紹介や、協賛企業によるメークレッスンなども実施した。

 3社は顧客にメルマガなどでイベントを告知し、「エル・ショップ」内で参加者を募集。ハースト婦人画報社はパーティーなどに参加意欲が高い約1800人のメルマガ会員の獲得につなげた。

 新規会員の開拓により、例年は売り上げが落ちる12月のセール前も堅調に推移しているほか、イベント当日のガリャルダガランテ表参道店の売り上げも通常の2・5倍となったようだ。

 また、ハーストは11月下旬、雑誌「エル・ジャポン」1月号に同誌とウェブマガジン「エル・オンライン」の編集者、通販サイトのバイヤーなどがプロデュースしたギフト商材約20点を集めた「こだわりのウィッシュリストBOOK」を展開しているが、掲載商品は12月25日までの期間限定で西武渋谷店B館3階の売り場「コンポラックス」で実際に見られるようにしている。

 商品自体はそごう・西武が仕入れ販売するものの、「エル・ショップ」がセレクトしたクリスマスギフトとして百貨店顧客への周知を図る。

 一方、紙媒体については、「エル・ショップ」ではこれまでも通販サイトにアップする前の商品を一足早く見せる小冊子「エル・ショップ・エクスプレス」などを顧客に配布しているが、このほど新たに「エル・ジャーナル」を発刊。雑誌とウェブマガジン、通販サイトそれぞれの利用者が楽しめるように3つのメディアの最新情報などをエディターが書き下ろし、紙のみで展開する。

 「エル・ジャーナル」は毎月発行する予定で、12月号の部数は1万部弱。「エル・ショップ」の購入者に届けるほか、「エルカフェ」にも設置。雑誌の定期購読者にも配布したい考えで、"エル"の世界観を好む消費者のファン化につなげる狙いだ。
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