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ケイ・センス、通販冊子リニューアルで商品の"見せ方"変更

2010年 2月25日 18:53

4t.jpg 角川・エス・エス・コミュニケーションズ(本社・東京都港区、太田修社長)と千趣会(同・大阪市北区、行待裕弘社長)の合弁会社で、シニア向けビジネスを手掛けるケイ・センス(Kセンス=同・東京都港区、松原眞樹社長)は、定期購読誌「毎日が発見」と付属する通販冊子「いろどり」を刷新した。画一的だった商品の見せ方を見直し、誌面にメリハリをつけたほか、中心顧客が読み物好きなシニア層であることを踏まえ、商品説明などを拡充。Kセンスでは千趣会が持つフルフィルメント機能の活用など、通販部門の基盤強化を進めてきが、顧客の拡大に乗り出した形だ。

 「毎日が発見」は、シニア層をターゲットにした月刊の定期購読誌で、直近の購読者数は約10万人。旅行やグルメ、健康、節約などをテーマにした企画記事を中心に掲載しており、定期購読者向けに衣料品や健康関連雑貨などを扱う通販冊子の「いろどり」、書籍通販冊子の「ほんだな」を展開している。

 「毎日が発見」および「いろどり」を刷新したのは、今年1月下旬に発行した2月号から。「毎日が発見」では、従来、表紙に使用していた片岡鶴太郎さんのイラストを、童話・絵本作家のいわさきちひろさんのイラストに変更し、温かみのあるイメージを訴求。企画等の構成は、ほぼ従来通り「連載をしっかりと見せる」(通販事業部)形にしている。

 一方、通販冊子の「いろどり」では、大幅な見直しを行っており、媒体名を「暮らしのいろどり」(A4判、56ページ)に変更した。

 誌面についても、従来、商品掲載スペース(1ページ4品目程度)を同じ大きさの枠に区切り、それぞれの枠の中で写真やスペックなどを掲載する形だったが、今回のリニューアルでは商品掲載スペースの画一的な枠を無くし、誌面の自由度を向上。1ページ当たりの使用画像点数を増やし、商品スペックの表を1カ所にまとめて掲載するほか、商品画像への機能説明、商品に対する専門家等のコメントを載せた。

 また、服飾評論家で京都市観光協会副会長を務める市田ひろみさんが京都の逸品を紹介するというストーリー性を持たせた企画ページを掲載。このほかに、千趣会と連携して全国各地の麺類や釜飯などを扱う頒布会ページも新たに設けている。

 通販の利用客層が読み物好きなシニアであることを踏まえ、今回のリニューアルでは商品の機能説明等を強化。また、頒布会のページでは、現地の店舗写真や地図のイラストを入れ、読者が旅行に行きたくなるような仕掛けも盛り込んだ。

 通販冊子リニューアル後の受注状況としては、「商品によりバラツキがある」(同)が、顧客情報の分析などでノウハウを持つ千趣会と連携し、通販部門の拡大を進める意向。通販冊子についても、「毎日が発見」の記事と連動強化や、「暮らしのいろどり」を通販総合冊子と位置付け、全国各地の逸品や美容・健康などに特化した媒体を投入することも検討する考えだ。
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