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ピーチ・ジョン カタログの「分冊」「ページ減」で費用対効果向上図る

2015年 9月17日 16:36

PJ.jpg ピーチ・ジョンは今秋、カタログを刷新した。下着とアウターを分冊化して、ページ構成を変更。ファッション誌のように日常をイメージしやすい誌面で需要を喚起する。受注がウェブにシフトしていることに伴い、ページ数を減らして発行部数の絞り込みを行うことで費用対効果を高めていく。刷新後の立ち上がりは好調で、今秋シーズンの受注率は当初想定通りとなる見込み。

 カタログの刷新は主力の「PEACH JOHN」を分冊化。これまで1冊の中で紹介していた下着とアウターを分け、アウター専用カタログを創刊した(画像)。掲載商品数は分冊前と同程度となる。

 刷新に伴い、ターゲットを2歳引き上げて27歳に設定。アイドルを起用したことなどで若年層向けブランドの印象が付いており、ターゲットとブランドのイメージがかい離していたという。若年層向けブランド「ヤミーマート」の掲載を外して、商品のコンセプトや機能性などが伝わりやすい誌面作りを行うことにした。

 今回の刷新は、コストの最適化が狙い。ウェブ注文が7~8割になる中で、制作コストがかかるカタログの位置付けを見直す必要があると判断。冬号まで継続して刷新の効果を検証し、カタログの位置づけやコストの配分を見極めていく。

 刷新では、ページ数を減らすと同時にページ構成を見直した。特集ごとにモデルの着用イメージ画像をまとめて掲載し、ファッション誌のように楽しみながら商品をより身近にイメージできるように工夫。別ページに商品ディテールやコピー、スペック、価格を集約した。

 これまではカタログを見ながら注文する購買行動に合わせて、アイテムごとに着用イメージや商品画像、コピー、ディテール、スペックをまとめて掲載していた。購買行動の変化に伴い、構成を変更する必要があると判断した。

 また、アウターのカタログの配布先をセグメントし、新規客とアウターの購入経験者に絞った。新規客のほとんどが下着を購入している一方で、アウターは下着の購入頻度の高い顧客が購入。顧客のニーズに合わせてカタログを配布することで、受注率の向上につなげる考え。

 コスト面については、ページ数の削減で圧縮した。分冊化やページの見せ方の変更でボリュームを抑えた。またファクス注文用の用紙のとじ込みを止めて、ファクス注文を利用する顧客のみにカタログと同送する形とし、コスト削減を図った。削減したコストはウェブコンテンツの制作などに投下し最適化を図る。

 通販サイトへの導線は従来から工夫しており、特集ごとに専用のQRコードを付与。通販サイトではカタログとは別の情報を掲載し、カタログで掲載していない情報や、より深い情報を紹介しているという。

 このほか、30代向けカタログ「SALON by PEACH JOHN」も刷新し、初の横型に体裁を採用した。これにより商品画像が大きく扱えるようになり、レースや素材の質の良さの訴求力を高めた。

 立ち上がりは好調で、下着カタログの巻頭で紹介した新商品の動きが良く、完売する品番もあるという。また、アウターの受注率は下着カタログよりも伸びており、顧客のし好に合わせた配布が寄与したようだ。

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