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ドゥクラッセ 2年後に婦人服で300億円へ

2017年10月12日 10:23

 DoCLASSEは、主力の婦人服ブランド「ドゥクラッセ」を2年後(2019年7月期)に300億円規模の事業に育てる。当該事業の17年7月期実績は通販チャネルが116億円、実店舗が40億円の合計156億円だが、2年後には通販で200億円、店舗で100億円を狙う。

 中高年女性の体型をカバーしつつトレンドをとり入れ、品質を重視しながらも手ごろな価格で提供できる婦人アパレルが少ないことや、広告媒体の費用対効果などを鑑みて、「今が攻め時」(林恵子社長)と判断。新聞広告をさらに強化するほか、数年前は効果が少なかったテレビCMのテストにも再挑戦する。

 同社は10年前の創業時から新聞広告による新客獲得を推進。ノウハウを蓄積しており、新聞購読部数は減少しているものの、今後2年間は効果が見込めるとして徹底的に活用する。加えて、主要顧客層である中高年層に響く媒体としてテレビも活用し、新規の取り込みを加速する。

 マス媒体でアプローチする新客は通販チャネルだけでなく、前期末時点で32店舗、今期は46店舗、来期には62店舗体制を目指す実店舗への送客効果も見込んでいる。新聞広告には1品番だけを掲載しており、新聞に掲載した商品の実店舗での売り上げが他の商品に比べて5~10倍に跳ね上がることから、マス媒体の活用は店舗事業にも好影響を与えると見ている。

 同時に、店舗から通販送客できるスマホアプリの開発も進めており、通販チャネルから店舗、店舗からウェブを中心とした通販への相互送客を活発化させたい考え。

 また、前期実績で16億円の通販売り上げがあるメンズ商材も強化する。最近では新聞広告での露出を増やしているのに加え、実店舗についてもレディースとの複合店を増やす計画のほか、メンズ単独店も視野に入れる。

 2年後300億円の目標達成に向けては実店舗事業の底上げも不可欠だが、「ドゥクラッセ」の店舗は大手セレクトショップやファストファッションブランドと比べて1店舗当たりの売上高と売り場面積が小さいため、今期はMDの強化とともに店舗の大型化に着手。9月中旬には横浜市都筑区の郊外型ショッピングセンター「ノースポート・モール」に既存店平均と比べて約2・4倍の広さとなる280平方メートルの売り場を構えており、大型店の運営をテストする。

前期は好調維持

 創業10年目に当たる17年7月期については、婦人靴ブランド「フィットフィット」を含めたグループ売上高が前年比35・5%増の210億円に拡大。「創業時は10年後に300億円を描いていた」(林社長)としながらも、実店舗を含めた規模拡大などにより、中高年女性が試しやすい価格で販売できる"価値ある商品"が増えたことや、カタログや新聞広告などを見た消費者が通販チャネルだけでなく実店舗にも来店するサイクルが色濃くなったこともあり、計画値に対して前期は21億円上振れして着地した。今期はグループ売上高282億円を計画する。また、「次の10年ではマダム向け衣料で5本の指に入るブランドを目指し、世界にも打って出る」(林社長)とし、引き続き注目を集めそうだ。

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