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ファンケル 商品の育成強化へ、コラーゲン過去水準の売上に

2018年 3月 1日 09:46

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 ファンケルが健康食品事業で「カロリミット」「えんきん」シリーズに続く商品の育成を強化する。まず育成を目指すのは、2シリーズに続く売上規模にあるコラーゲン食品。配合量を前面に打ち出したプロモーションで競われることが多いコラーゲン市場だが、3月20日にリニューアルした新シリーズでは、吸収率など効果実感、味にこだわり差別化を図る。

 健食事業の主力は、「カロリミット」と「えんきん」。今期はそれぞれ、シリーズで70~80億円の売り上げを目指している。コラーゲン関連の食品は、これに次ぐ売上規模。数十億円の売り上げがあるとみられるが、ここ数年は積極的なプロモーションを行っていなかった。

 コラーゲンは、約1000億円ある美容食品市場の5割を占め、女性に高い認知がある(民間調査会社調べ)。約6割の女性が「今後摂りたい」と感じるなどニーズもある。

 一方で、「効果実感が得にくい」「価格が高い」といった理由が継続のネックになっている。ダイエットと並び、継続率が課題になるカテゴリの一つ。ファンケルも昨年は他社大手のプロモーション強化が市場活性化につながり恩恵を受けたが、過去最高水準の売上規模からは漸減傾向にある。来期以降、広告投資を増やし、過去水準まで売り上げの拡大を目指す。

 新シリーズは「ディープチャージコラーゲン」。定番の「錠剤」「ドリンク」「パウダー」に加え、これまで限定商品として展開してきた「ゼリータイプ」を定番化し4アイテム(約30日分、税込1620円~6995円)をラインアップ。顧客のライフスタイルに合わせて選択肢を増やし、継続を促していく。

 独自成分「HTCコラーゲン」の配合でも差別化も図る。

 コラーゲンは、アミノ酸が3重らせん構造で連なった状態で存在する。一般的な食品に含まれるコラーゲンはアミノ酸が3000個ほど連なった状態で存在。健食でよく使われる「低分子コラーゲン」も100個ほどのアミノ酸が連なっている。「HTCコラーゲン」は、これをさらに小さく、最小単位の3個までカットしたもの。吸収しやすく、効果実感が得やすいのが特徴だ。新シリーズは「HTC―」の配合量を従来品からさらに増やした。

 加えて、新たにコラーゲンの分解を抑えることが期待できる「バラつぼみエキス」を配合。「HTC―」単体の配合より分解抑制の作用が高まることを確認しており、今年2月に配合特許を出願している。

 プロモーションでは、ウェブのモニター募集や店頭の試飲・試食イベントなどサンプリングを実施。SNSを通じたくちコミの拡散で認知を高めていく。

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