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アイフォーレ 「いいもの王国」復活、雑貨通販立て直し進み収益改善

2018年 3月15日 09:56

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 雑貨通販を行うアイフォーレが「いいもの王国」のブランドを復活させた。「いいもの王国」はアイフォーレのかつての社名。シューズカテゴリーを中心に雑貨通販事業の立て直しが進み、顧客に高い知名度もあることからカタログ名として使用していく。雑貨通販では、新規獲得商材のラインアップも強化していく。

 3月発行の早春号から「いいもの王国」の名称を復活させた。今後、雑貨通販は「いいもの王国」ブランドで展開していく。

 アイフォーレは、ここ数年、強みを持つウォーキングシューズなどシューズカテゴリーに絞り事業の立て直しを進めていた。過去に200社以上あった仕入れ先の絞り込みを進め、商品も"足回り商材"など強みのある分野に特化していた。

 カタログに掲載するのは、リュックサックやバックなど旅行関連、帽子、サングラス、アパレルなどウォーキング関連、関節サポーターや関節対応の機能性表示食品など健康関連の60~70商品。これを季節ごとの限定商品が下支えするビジネスモデルへのシフトを進めていた。

 ピーク時に約40万部発行していたカタログも毎月10~20万部(年12回発行)の幅で調整する展開に変えていた。昨秋からはシューズのアマゾンへの卸販売も始めた。顧客層の平均年齢は65歳。関節に悩みを持つ層や、ウォーキングなど健康志向の高いアクティブシニア層を中心に顧客基盤を築いていた。

 こうした中で徐々に収益性が改善。ただ、カタログは毎月決まった名称がなく、「ベストヒット春号」「ウォーキング特集」など、発行カタログの特色に合わせて変える形だった。アイフォーレの企業名称の顧客への浸透も遅れており、知名度の高い「いいもの王国」をブランド名として復活させることを決めた。新規獲得の新聞広告でも「いいもの王国」の名称の露出を高めている。

 収益改善が図られる中、今後は新規獲得商材の強化に力を入れる。

 現在、主力はウォーキングシューズのみ。"足回り商材"の充実で顧客の二足目購入や周辺商品の継続購入につなげている。

 今年に入り、外反母趾や尿漏れなど中高齢層の悩みに対応した商品のラインアップを強化。新規獲得のテストを始めている。

 外反母趾対策では、睡眠時や外出時の利用に適したものなど幅広くラインアップ。獲得効率も「期待したCPOには達している」(同社)という。尿漏れに対応した「ミスターパンツ 爽快7(セブン)」は競合商品に比べ高単価(約2600~2900円)であるものの、就寝時などの横漏れに対応した機能性や、独自の消臭素材で差別化。「クロスセルなどを促しやすい奥行のある商品で新規獲得商材を増やしていく」(同社)とする。男性客で強固な顧客基盤を築くものの、女性層に対応したファッション商材が課題。今後、自社化粧品ブランド「美カンヌ化粧品」のクロスセルを促すなどしていく。

 アイフォーレは2012年、化粧品通販を軸に成長を目指す方針を打ち出したことを機に、社名をいいもの王国からアイフォーレに変えた。「美カンヌ化粧品」を中心に化粧品通販を二本柱へと育成を目指し、ブランドイメージを確立する観点から、カタログの名称からも「いいもの王国」の使用を止めていた。

 17年3月期の売上高は約19億円。現在、化粧品が5億円超の売り上げに達してシューズ商品の売り上げとほぼ同額で推移する。

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