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トゥ・プリティHD 日本サプリメント買収、度重なる処分で業績低迷

2018年 7月12日 10:36

 富山常備薬グループなど複数の通販会社を運営するトゥ・プリティホールディングスが、健康食品通販を行う日本サプリメントを買収した。キューサイから日本サプリメントの全株式を取得。譲受日、株式の取得価額などは公表していないが、両社とも株式の譲受(譲渡)の事実は認めている。

 キューサイは、株式譲渡の理由について「新たな株主のグループに入り、シナジー効果を実現しながら成長することが(キューサイ)にとっても日本サプリメントにとっても最適と判断したため」としている。

 両社とも株式譲渡(譲受)の詳細は明らかにしていない。ただ、複数の関係筋の話を総合すると、譲渡日は6月1日とみられる。日本サプリメントは、今後も当面は増田社長が続投するとみられ、「社名変更を検討している」といった話もある。トゥ・プリティホールディングスは、今後の運営の詳細については「回答を控えたい」としている。

 日本サプリメントをめぐっては、2016年9月、血圧関連と血糖値関連のトクホ計6製品について消費者庁から取り消し処分を受けた。

 消費者庁は以降も同社に対する調査を継続。昨年2月には、品質管理を怠るなどトクホの許可要件を満たしていないとして景品表示法に基づく措置命令を下した。同6月には総額約5400万円の課徴金命令を下した。

 主力のトクホは、「ペプチドエースつぶタイプ」と、「豆鼓エキスつぶタイプ」。ピーク時の13年に売上高は約78億円に達していたとみられる。ただ、度重なる処分を受けて企業イメージが低下。顧客離れを招き、17年12月期は前年比61%減の13億円(本紙推計)まで売り上げが落ち込んだとみられる。

 トゥ・プリティホールディングスは、医薬品通販を行う富山常備薬グループをはじめ、複数の通販会社、広告代理店、医薬品・健食の製造会社を傘下に持つ企業グループ。グループ企業数は明らかにしていないが、中核企業の一つ、富山常備薬グループの売上高は、前年比46%増の156億8300万円(17年8月期、民間信用調査期間調べ)。2022年にグループで1000億円の売り上げを目指すとしている。

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