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榮太樓總本舗 機能性おやつを強化、のど飴を早大と共同開発

2018年 9月13日 10:18

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 和菓子の製造販売を行う榮太樓總本舗は、機能性おやつの取扱いを強化している。早稲田大学との共同開発を行い、9月10日から紅茶ポリフェノールを配合したのど飴を発売した。おいしく食べながら健康を維持することを提案し、顧客の選択肢を広げたい考え。

 発売したのど飴は「紅茶博士のテアフラビン喉飴」。1袋で10・32ミリグラムのテアフラビンを含有した。"イガイガする"といった喉の不快感に備えるというコンセプトで訴求する。

 紅茶葉から抽出した濃い紅茶を使用して、自然な味わいにこだわった。紅茶ポリフェノールは渋味があるとされるが、香料を使わずに紅茶本来の味を味わえるようにした。わずかにメントールを配合し、のど飴としての舐めやすさにも配慮した。

 開発では、紅茶ポリフェノールのインフルエンザ感染予防効果を証明した論文に着目。ウイルス感染予防に紅茶でうがいをする習慣をヒントにコンセプトを決定したという。季節の変わり目などで高まる予防の需要に対応したい考え。

 量販店向けに発売し、コンビニやドラッグストアを中心に展開する。年間販売目標は100万袋を目指す。

 商品開発は早稲田大学のナノ・ライフ創新研究機構と共同で実施。紅茶の研究をすすめる高見澤菜穂子次席研究員が協力した。同機構の矢澤一良上級研究員はおやつを活用して栄養を摂取して健康を維持することや、おいしく食べことで満足度を高めて免疫効果の向上を目指すことなどを提案しており、榮太樓總本舗が目指すおいしさと機能性の両立に合致するとして連携したという。

 榮太樓總本舗と早稲田大学は、1年間にわたって共同で商品開発をすすめてきた。のど飴に先駆けては昨年6月に、必要な栄養をプラスして、糖質や脂質などを抑えた和菓子の新ブランド「からだにえいたろう」を立ち上げた。

 同ブランドは、顧客から寄せられた「食事制限で和菓子を食べられなくなった」「食事制限中でも食べられる和菓子を作ってほしい」などの要望を受けて開発。現状、「糖質をおさえたようかん」や、身体への負担を軽減した甘味料を使った「スローカロリーどらやき」など4アイテムを展開している。

 「スローカロリーどらやき」は、早稲田大学の認証を受けてヒト臨床試験を実施。成人男女13人の食後血糖値を調べた結果、従来のどらやきと比べて、食後の血糖値が抑えられるという。

 「からだにえいたろう」は、自社のネット販売やコンビニなどで取り扱う。ネット販売では「糖質をおさえたようかん」が売れ筋で、ウェブ広告も展開する。持ち運びできる手軽さや賞味期限が長い利便性が奏功し、自家需要や手土産需要を獲得しているという。今後、SNSなどでくちコミの拡散をすすめ、認知度の向上を目指す。「和菓子の一歩先の健康を意識した会社に進化したい」(同社)とした。

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