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ロコンド 千趣会からモバコレ買収

2019年 3月 7日 13:15

 靴とファッションのネット販売を手がけるロコンドは3月1日、千趣会が保有するモバコレの全株式を4億8800万円で取得する株式譲渡契約を結んだ。株式取得日は3月29日を予定。ロコンドはアパレル商材の充実と手薄な20代ユーザーの囲い込みを図る。千趣会は経営再建に向けたグループ会社の再編を進めており、伸び悩んでいた20代女性向けのファッション通販サイト「モバコレ」についても手放すことになった。

 ロコンドは、ファッションECモールで圧倒的な国内第2位のプラットフォーマーを目指しており、昨年4月にはマガシークと相互出店契約を結び、当初計画より遅くなったものの、双方のモールに出店し合う取り組みを開始。アパレル商材の拡充につなげている。今回も靴以外の品ぞろえの充実化を図る考えで、従来の靴以外の売り上げ構成比は26%だったが、買収後はロコンドとモバコレの合算で40%前後となる見込み。

 モバコレの主要顧客層は20代後半のため、モバコレが顧客接点の入り口となり、「数年後には30~40代が中心のロコンドの売り場もスムーズに利用してもらえるのでは」(田中裕輔社長)と期待している。

 今後、90日以内を目標にモバコレはロコンドのシステムや倉庫、サービスなどとの統合を進めることで、モバコレが抱える10万人以上のアクティブユーザーに対し、ロコンドが扱う2000以上のブランドを購入できる環境を構築する。また、テレビCMを積極展開しているロコンドの集客力を生かし、モバコレ訪問数も大幅に伸ばすほか、ロコンドの”自宅で試着”や”即日・翌日お届け””在庫シェアリング”をモバコレでも提供できるようにし、モバコレ出店ブランドの売り上げ増につなげる。

 ロコンドは2020年度(2021年2月期)を最終年とした中期計画で「取扱高300億円」を掲げており、取扱高20億円以上のモバコレをグループに取り込むことで、計画実現の確度が高まるとしている。また、ロコンドが単独で企業買収を実施するのは昨年10月に婦人靴のミスズアンドコー(旧美鈴商事)を買収したのに続く2件目となる。

 なお、モバコレの業績は、16年12月期が売上高26億8200万円、営業利益1億1000万円、17年12月期が売上高25億4900万円、営業利益5600万円で推移している。

 
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