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2013年11月 7日 11:43
「ペットライフサポート」では現在、約650品目の商品を展開。ペットフードやペットシートなどが販売の中心となっている。これに対し、YLCが第2フェーズとして準備を進めているのは、ペット用療法食の強化。サイトのコンセプトでもあるペットの健康管理支援の拡充を狙ったものだ。
療法食は肥満や糖尿病といった症状の予防や進行を抑制するための商材。ペットの高齢化に伴い、健康を気遣う飼い主の間でもニーズが高まりつつあるが、主な購入場所は、動物病院や専門家のいる一部のホームセンターなどに限られているという。
ネット販売での療法食の展開は、飼い主の利便性向上にも寄与することから、YLCでも以前から着目。「単にモノを売るのではなく、ペットの健康管理を支援する」(星野常務執行役員)展開手法の構築に取り組んできた。
YLCが構想する療法食の展開手法は、飼い主が検査キットで採取したペットの唾液などを提携する動物病院に分析してもらい、ペットの状態に適した商品を提案するという仕組み。過去に動物病院関連の物流を手掛けていた経験などもとに考案したもので、既に専業メーカーと共同で専用の検査キットの開発も進めている。今後、検査キットの投入時期を睨みながら療法食の品揃えを拡充していく考えだ。
YLCが療法食に力を入れる理由は、「ペットライフサポート」の展開を拡大する上で同商材がポイントになると見ているためだ。現状、同サイトはリピーターの獲得が課題だが、継続利用商材の療法食が軌道にのれば、この課題の解消にもつながる。さらにリピート顧客の基盤が整えば、「『クロネコメンバーズ』(宅急便の個人会員組織)向けにサービスを提供することもできる」(同)などヤマトグループとしての連携も可能となり、ひいては同サイトに参加するメーカーや通販事業者の拡大も期待できるわけだ。
「TSS」の仕組みを活用した「ペットライフサポート」の展開で、メーカーや通販事業者に新たな販路の提供を目指すYLC。売り物は短時間の商品配送と同梱サービスだが、利用事業者のコストメリットが期待される同梱サービスを定着させる上でも、飼い主のニーズに対応した商品の拡充は不可欠になる。YLCとしては、療法食を足掛かりに「ペットライフサポート」を軌道に乗せ、次の展開へとつなげる考えだ。(つづく)