健康関連商品の開発・販売を行うインタートレードヘルスケアは自社生産するはなびらたけの品種・ブランドである「ITはなびらたけ」を原料に活用したサプリメントや健康食品などを展開している。女性の美容や健康を切り口にして、販売数は右肩上がりで伸長。並行して同原料のOEM供給も進めており、食品・健食通販企業などの需要獲得を図っていく。

　同社では自社生産するはなびらたけについて、2014年に東京女子医科大学や産業技術総合研究所(産総研)との共同研究を行い、その成分が女性ホルモンの代わりになるとの研究成果を発表している。同研究によるとはなびらたけにはエストロゲン活性があることが判明しており、また、従来のエストロゲン活性の利点を保持しながらも、細胞増殖活性がなく安全性の高いエストロゲン様作用を有することが証明されたという。

　加えて、多糖類の一種である「ベータグルカン」も含まれていることから、免疫力が上がるという点で、女性だけでなく男性にとっても有効性があると見ている。

　同社ではサプリメントをはじめ、コスメやふりかけ、おかゆなどの食品でもラインアップを展開しており、ドラッグストアなどで販売。主力商品であるサプリメントの「エストロリッチ」(画像)は、1日3粒目安の計30日分が税別価格3800円。同商品については「ドラッグストアの販売員20人にテストしたところ1カ月で20人全員に体感があった。女性はエストロゲンが衰えると精神的なストレスに悩む。飲んだ女性は更年期の症状が和らぐだろう」(内藤代表)としている。

　今年3月にはドラッグストアの業界団体による「食と健康アワード2019」においてITはなびらたけが素材・成分部門で「ウィメンズヘルス賞　特別賞」を受賞するなどの評価を得ており、スーパーフードとして女性誌などの各種メディアでも取り上げられている。

　ウェブ上でのくちコミも進んでいる。ミス・コンテストの「レディ・ユニバース・ジャパン」において、大会期間中に出場者(ファイナリスト)にエストロリッチを提供したところ、出場者がインスタグラムでその効果などを相次いで投稿したこともあり、ネット上で大きな話題になったという。

　商品企画やメディアでの露出が奏功したことで、今期のITはなびらたけ関連商品の売上は、対前期比2倍と大きく拡大することができた。

通販企業へのOEMも強化

　なお、自社での販売と並行して、他社へのOEM供給も進めている。これまでに、「新宿中村屋」がBtoBで販売しているコラーゲンスープに採用したほか、通販関連では千趣会の子会社で化粧品製造・販売会社のユイット・ラボラトリーズが、同成分を配合したゆらぎ肌に悩む女性用のスキンケア商品を昨年10月に発売している。

　「エビデンスをきちんと理解してもらえて製品化するところとアライアンスを組んでいければ。ある程度の方向性を示してもらえればこちらで商品設計も行える」(内藤代表)とし、食品やサプリメントなどを扱う通販企業の案件開拓を目指す。