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大阪府警 ペットサプリ通販で摘発、「ガン予防」と広告、薬機法違反

2019年11月11日 13:30

 大阪府警(生活環境課)は10月29日、犬猫用サプリメントの通販等を行うベストライフデザインの社長を薬機法違反で逮捕した。「ガンや疾病の予防に」などと広告し、ペット用サプリを販売していた疑い。「ペット用」のサプリが摘発を受けたケースは、過去にも例がないとみられる。

 逮捕したのは、同社社長の塩澤由貴夫容疑者。逮捕容疑は、薬機法第55条(未承認医薬品の販売・授与)違反と、同第68条(未承認医薬品等の広告の禁止)違反。今年8月、動物用医薬品の承認の得ていないペット用の健食「プライオ」について、大阪府内や兵庫県、栃木県に住む女性ら3人に約4万6000円で販売した疑い。顧客は犬などのペットがガンであり、治療目的で利用していた。

 同社は、過去に少なくとも2回、神奈川県から同法違反で行政指導を受けており、違法性を認識していたとみられる。大阪府警によると、塩澤容疑者は「間違いない」と容疑を認めているという。16年以降、「プライオ」の販売を含むペット用サプリをのべ1300人(リピート顧客を含む)に販売し、約2000万円を売り上げていた。

 最近は、ペット用に注目して通販市場に参入する企業も増えている。ペットフード事業を強化する大手各社も少なくない。市場も緩やかな増加傾向にあり、2018年に国内市場も60億円超に達しているとされる。

 ただ、「ペット用」といえど、「人間」同様、薬機法の規制対象。動物用医薬品は、薬機法上、農林水産大臣の承認が必要になるなど人間の薬と若干異なる点があるが、承認を得ずに販売、広告すれば「未承認医薬品」として規制、摘発されることになる。”人間じゃないから”と安易な事業展開には注意が必要だ。
 
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