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ZMP 無人フォーク開発、パレット積み下ろしの無人化に

2019年11月18日 13:15

 自動運転システムや宅配・物流ロボットの開発などを行うZMP(ゼットエムピー)は11月6日、都内で物流支援ロボット「CarriRo(キャリロ)」シリーズとして新たに加えた無人フォークリフトのデモを行った。フォークリフトは自動運転車両の技術を採用し、倉庫内の経路やパレットの置き場所などをマッピングしたり、倉庫内で本体に設置したレーザーセンサーでの感知を可能にする反射ポールを設置したりすることで無人化を可能にしている。デモでは、台車型の物流支援ロボットで自律走行する「キャリロAD+(プラス)」(600キログラムまで積載可能)との連携により、パレットの移動・積み下ろしを完全自動化するソリューションを実演した。

 無人フォークリフトの「キャリロFork(フォーク)」は、レーザーセンサーを用いて本体を誘導することで自律移動を実現している。倉庫の床面への工事が不要で、壁や棚にレーザーセンサーに反応する反射ポールを設置するだけ自律走行でき、また走行ルートもソフトウエアで簡単に変更できるという。導入に要する期間が数日間と短期で、また棚位置変更時の再設定も容易に行えるのが特徴としている。

 デモで行った台車型の物流支援ロボットとの組み合わせによるパレットの積み下ろしは、まずフォークがパレットのある棚まで無人で移動して指定したパレットを積み、台車型ロボット前まで移動する。パレットを台車型ロボットへ下ろし、台車型ロボットはAGV(無人搬送ロボット)のようにパレットを載せて、移動先まで自動走行する(床面に貼付したバーコードシールに従って走行)。

 そして台車型ロボットは移動先においては自動でパレットを離脱して、その後、設定先の位置まで移動する。2つのタイプのキャリロで倉庫内におけるパレットの積み下ろしの一連の工程を無人で可能にしたものとなっている。

 無人フォークは幅3メートルあれば走行できる。1つの作業工程だけでなく、スケジューリングをして多様な工程を順次行っていくことも可能という。スピード調整も可能。前方に当たると停止するバンパーセンサーや各種のセンサーで安全面にも対応している。

 フォークは1500万円程度の価格となり、他の製品に比べ半分程度という。5年リースでは月間28万2000円(税別)から導入できる。
 
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