通販支援事業を行うトライステージは12月5日から、テレビ通販実施企業向けにテレビ通販で使用可能なテレビ各局の放送枠の情報をメールで配信し、購入したい枠があった場合、最短で即日、希望枠を購入できるサービス「ソクレス」の本格展開を開始した。まずは単発枠の情報配信から開始し、今後は単発枠以外にも広げていきたい考えのようだ。
 
　「ソクレス」はテレビ通販を実施または実施したい企業向けに同社が取り扱う各テレビ局の単発通販枠の「翌月の購入可能枠リスト」をメールマガジンで毎朝、通知するサービス。

　購読者はメルマガ内の「放送リストダウンロードボタン」をクリックすると当日時点で購入可能な翌月の放送枠がテレビ局、放送時間、価格などとともに表示されたリストを取得できる。当該リストの中で購入したい放送枠があった場合、希望枠にチェックを入れてメールを返信すると、トライステージで放送枠の買い付けや管理など行うメディア部の担当者が調整した上で購読者にメールで連絡し、最短で当日中に同枠を買い付ける流れ。希望枠が他社と競合した場合は調整し、購入が決定した枠を企業側に連絡する形となる。

　なお、同社と取引実績のある企業の場合は専用のウェブページからメルマガ受信登録を行うだけでよいが、取引実績のない事業者の場合はトライステージとの口座開設手続きなどを別途、行う必要がある。

　従来まで通販事業者らが通販枠を購入するには同社の営業担当者経由で購入可能な放送枠を確認し、担当者が予算や商材に応じて適した枠を提案し、購入するという手順を踏んでいたが、「クライアントから『急な予算増加ですぐに追加の放送枠が欲しい』『追加枠の希望を出したらすぐ回答が欲しい』などの要望を頂いており、そうした声に応えるため」(同社)として「ソクレス」を始めることにしたという。購入可能な通販枠情報を迅速に通知することで広告主の利便性を高めるほか、トライステージも放送枠の販売機会の拡大や、営業担当者が介在せず販売できるようにすることで業務の効率化にもつなげたい考えのようだ。

　「ソクレス」はすでに6月からまずは10社に対してテストサービスを開始し、11月末時点までの実績として同メルマガ経由で累計売上高は1億円を越えるなど順調に推移しているようだ。今後は単発放送枠以外にも通知する放送枠情報を広げるなどし、「ソクレス」経由の放送枠販売を増やしていく考えのようだ。