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アイスタイル 都内に旗艦店、年間40億円の売り上げ目指す

2020年 1月16日 13:30

 アイスタイルは1月10日、都内に旗艦店「@cosmeTOKYO」をオープンした。化粧品業界の業態やチャネルの垣根を越え、化粧品小売店をユーザー視点で再定義することを目指したもの。「@cosme(アットコスメ)」が提供するサービスとの連動し、ユーザーとブランドが接点を築くさまざまな取り組みを行うことで、ネットとリアルの融合を図る。初年度に40億円の売り上げを目指す。

 新店舗(=画像(上))は、同社として初めての路面店。昨年閉店したGAP旗艦店の跡地、原宿駅前の立地にオープンした。

 売場面積は、約1300平方メートル(イベントスペースを含め約2000平方メートル)。現在、国内に24店舗を展開するが、店舗は最大でも約300平方メートル。4倍以上の規模になる。新店舗は社員30人のほか、美容部員やバックヤードのスタッフを含め70人前後を配置する。

 来店する客層は、「アットコスメ」の主要ユーザーである20~40代とみる。インバウンド比率は、40~60%の幅で想定する。

 新店舗では、「世界に通用する化粧品小売業を目指す」(コスメネクストの遠藤宗社長)とし、新たな化粧品小売店のあり方を示す。

 化粧品業界は、専門店やデパート、リテールなどチャネル別に分かれ、業態もカウンセリング、セミセルフ、セルフなど「ブランド軸」で売場が設計されてきた。新店舗は、これをユーザー視点で再定義。商品は、プチプラブランドからラグジュアリーブランドまで200を超えるブランドを扱う。

 これまでブランド軸で管理してきた購入・対応履歴も、ユーザー軸で管理するブランド横断の台帳システムを導入。情報をブランドと共有してマーケティングに活用することも視野に入れる。今後、既存店でも同システムの導入を検討する。

 商品は、ブランド側で情報を発信できるポップアップスペースのほか、テスターバー(=画像(下))、「アットコスメ」のウィークリーランキングコーナーなど、複数カ所に同一ブランドが配置される形。さまざまな形でユーザーがブランドに出会える設計になっている。これまでの店舗展開でもユーザーの試しやすさやストレス解消を図る店舗設計には強みがあり、これを踏襲する。

 肌解析などが行えるスマートミラー、サイネージなど最新のデジタル機器も導入する。ただ、「単純な店頭のIT化を目的としていない」(遠藤社長)としており、ユーザーとブランドをつなぐ体験をサポートするものとしてテクノロジーを活用していく。

 例えば、店舗でサンプル提供を受けたユーザーにブランドから使い方動画を配信できる仕組みを構築するなど、ブランドと出会うきっかけにする。店舗を持たない通販専用ブランドのアイテムを店頭で試し、QRコードからブランドサイトやアイスタイルの通販サイトで購入できるサービスも提供する。

 
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