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百貨店の中元商戦 コロナ禍でEC販売重視、石けんや自家需要増える

2020年 6月11日 07:32

 百貨店各社の中元商戦は、コロナ禍における店頭の混雑防止の観点からも今年はECチャネルでの先行販売開始時期を例年より早めるなどしてネット誘導を強めている。

 そごう・西武は、自宅で過ごす時間が増えていることから「すごもり応援」を中元のテーマに設定。とくに食品ギフトとして、家にいながら日本各地の美味しいものが味わえる「イエナカ旅気分」、保存もきいて便利な「とっておきストック」、レンジで温めるだけなど簡単調理で手間いらずの「かんたんスグごはん」をテーマにするほか、衛生意識の高まりに合わせてハンドソープなどの「毎日のキレイ用品」を提案する。

 主力の西武池袋店は6月4日に中元ギフトセンターを開設したが、通販サイト「eデパート」では5月14日から中元の受注を開始。また、終了期間も店頭より16日長い8月5日までとした。

 ECチャネルでは出だしの6日間の集計で、売り上げトップ10に「すごもり応援」に関するギフトが9つランクイン。トップ3は3000円と2000円の「花王 ビオレU泡ハンドソープギフト」、3000円の「ライオン キレイキレイギフトセット」が占めており、トップ10にビール類が5つ入っていた昨年とは様変わりした。

 三越伊勢丹は、5月12日に三越の中元サイトを、同15日に伊勢丹の中元サイトをオープン。三越は「日本の食の力」を、伊勢丹は「挑み続ける日本力」をテーマに食料品の打ち出しを強めたのに加え、EC限定商品も約100点用意した。

 5月25日時点で、今年はステイホームが叫ばれる中、自宅用の需要が例年より増加傾向にあるようで、三越の食品売上高ベスト3は東京国立近代美術館とのコラボ商品となる「アサヒ」のビールと、「麻布かりんと」の詰め合わせ、「ID47×日本橋菓寮」のゼリー詰め合わせが、一方の伊勢丹では「パティシエ エス コヤマ」のチーズケーキと「円果天」の水晶月餅、「ID47×日本橋菓寮」のゼリー詰め合わせが上位となった。

 また、三越伊勢丹は5月29日、イラストレーターの杏耶さんをゲストに迎えたライブコマースを実施。三越から5品、伊勢丹から5品、合計10品の試食を交え、視聴者からのコメントや質問にも答えながらライブでギフト商品を提案した。
 
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