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ABCマート ライブコマースに挑戦、靴以外にも幅広く提案

2021年 2月12日 12:30

 靴小売り大手のエービーシー・マート(ABCマート)は、オンラインストアで注文した商品を全国の店舗で受け取ったり試着できるサービスや、EC在庫を活用して店頭で欠品している商品を購入者の自宅に届けるサービスなど、OMOの取り組みを強化中だ。昨年11月には店頭から初のライブコマースを開催するなど、実店舗のメディア化にも乗り出している。

 同社では、EC売上高の約8割が公式アプリも含めたスマホ経由のため、”スマホの中で表現できる購入体験”を提供するという観点からも以前からライブコマースに興味を持っていたという。

 ライブコマースを実施するのに当たっては、インタラクティブ動画サービス「TIG」を展開するパロニムが同サービスをベースにしたライブストリーミングサービス「TIG LIVE(ティグライブ)」をローンチしたのに合わせて、第1弾の導入事例としてABCマートと主要取引先ブランドの「ナイキ」、さらには開催場所となる渋谷109を巻き込む形でライブコマースに挑戦した。

 「ティグライブ」は、導入企業の在庫管理システムと事前に連携することで、実店舗内の全商品の中から視聴者のコメントなどに沿ってアイテムを紹介することができる。導入企業はハンディタイプのタグリーダーを視聴者が気になる商品の値札にかざすだけで、ユーザーの視聴画面に購入ページなどへの導線を表示できる。視聴者側もライブ中のアイテムアイコンをタップするだけで当該商品の情報を保存できる。

 今回のライブコマースは、「ナイキ」のスニーカーとアパレルを着回すスポーティーカジュアルなファッションを提案するABCマートのキャンペーンの一環として実施。キャンペーンモデルの古川優香さんと佐藤ノアさんが、「ABCマートグランドステージ渋谷109渋谷店」から配信したライブコマースにも登場した。

 「ABCマートグランドステージ」は”靴だけじゃないABCマート”をコンセプトに、ワンランク上のトレンドアイテムとアパレルを中心に展開する業態で、トレンドを発信する同業態の認知向上を図る目的もあってライブ配信の場に選んだ。

 ライブでは「ナイキ」のアイテムを提案。売りたい商品をEC販売できるように在庫を確保して臨んだが、ライブ感を重視し、古川さんと佐藤さんには視聴者の要望に沿ってエリア内では自由に動いてもらった。

 約35分間のライブ配信中にはスニーカーやフリース素材のアウター、キャップ、スカート、バックパックなど幅広いカテゴリーの商品を紹介し、”靴だけじゃないABCマート”を発信した。

 視聴画面では約20商品をタップして保存できるようにしたが、ふたりが試着したのは10アイテム前後で、あまり詰め込み過ぎないようにしたという。

 古川さんと佐藤さんが自身のSNSでライブ配信を告知したこともあって視聴者数は想定より多く、ライブ中のコメント投稿も頻繁にあった。

 ふたりのファンなど、これまで取り込めていなかった顧客層に「ABCマートグランドステージ」をアピールできたほか、店頭への来店効果もあったようで、ライブコマースの翌日や週末にライブ配信を見て来店した人もいたという。

 一方、ライブコマースの開催に際しては、店内のレイアウト変更や商品登録など事前準備に多少の手間がかかったという。また、視聴者にふたりのファンが多かったことから、ライブ配信中に通販サイトに飛んで商品を購入するという行動につながりにくかったと見ており、テレビ通販番組のように配信の最後に紹介した全アイテムを振り返る時間を設けるなどの工夫が必要という。

 コロナ禍で実店舗の回復に時間がかかる中、ABCマートでは今後もライブコマースなどを通じて新規客の開拓を図るほか、OMOの取り組みも強化していく考え。

 
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