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千趣会、OL狙いのビスケットが1カ月で1万5000件受注

2010年 9月 9日 15:55

 千趣会は、7月から頒布会形式の「マンスリークラブ」で展開を始めたビスケット「カプケット」が、発売後1カ月で約1万5000件の受注を獲得するなど好調な出だしを見せている。OLが職場で食べるおやつとして投入したもので、こんにゃく粉や、燃焼系の素材として知られる味の素のトウガラシ成分「カプシエイト」を配合。満腹感とダイエットの両面でOLのニーズに対応したことが奏効した形だが、さらに職域で培ってきたノウハウをもとにした細かな工夫を盛り込んでいる。
 
 「カプケット」の訴求ポイントのひとつは、「カプシエイト」を配合している点。味の素が展開する独自素材で、同社の健康食品通販でも展開しているものだが、他社で同素材を使ったビスケットを販売するのは、千趣会が初めてになる。
 
 商品特徴としては、ビスケット1枚あたりのカロリー数を約30キロカロリーに抑え、「カプシエイト」で身体のキレをサポートし、水分を吸収すると約200倍に膨らむ「こんにゃく粉」を配合することで満腹感が得られるように設計している。
 
 商品は、ソルト系とスイート系各4枚、計8枚入りで価格は毎月580円(税込)。8月からお届けを開始した第1弾では、大豆およびレモン味を展開している。
 
 今後は月替わりで新しい味を投入する計画で、ソルト系ではチーズやペッパーグリーンピース、スイート系ではマンゴー、ベニイモなどを予定。頒布会商品で毎月異なるメニューを提供する「スープなしあわせ」は発売から約10年が経過するロングラン商品となっているが、「カプケット」についても同様の展開を行い定着させていく考えだ。
 
 一方、「カプケット」の好調な出だしの背景にはベースとなる商品設計のほかに、利用シーンを想定しキメ細かな工夫を盛り込んだことがある。
 
 この点では、職域の頒布会で培ってきたノウハウをふんだんに盛り込み、食べた時のにおいが周囲に広がらないようにするほか、噛んだ時の音が出ないようにするなど工夫。味や食感にうるさいOLを満足させるため、食感のテストを何度も行い、「カプシエイト」と相性の良いフレーバーの研究にも力を入れた。さらに「カプシエイト」を効率的に添加する手法も開発し、商品化を実現した。
 
 また、商品告知では、チラシを作成し、配合成分の「カプシエイト」の特徴や、水などと一緒に食べることで満腹感が得られる設計になっていることなどを説明。「味の素というブランドの安心感が商品に対する信頼につながった」(広報)という。このほかに"小腹を満たして燃えろダイエット"といったキャッチコピー、商品パッケージのデザインをビスケットとトウガラシを持った女性の背後に炎のような図柄を入れるなど、商品をイメージしやすい展開にしたことも寄与した形だ。
 
 もともと「カプシエイト」は、頒布会の出発点である職域を意識して開発した商品。実際の購入状況としても、個人顧客1に対し法人顧客が2の割合と、ほぼ狙い通りの推移となっている。千趣会では、「カプシエイト」の動向に手応えを感じており、今後、栄養補助食品など、職域を意識した商品企画の検討も進めていく考えだ。
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