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アダストリア フォーエバー21の日本事業を展開へ 5年後に100億円の売上を計画

2022年 9月26日 09:00

 大手アパレルのアダストリアは来春、米国発のカジュアルファッションブランド「フォーエバー21」の日本での販売を始める。来年2月21日に自社通販サイト「ドットエスティ」での取り扱いをスタートするほか、春には関東と関西のららぽーとに出店する予定だ。〝トレンド&ハイクオリティへの転換〟を掲げ、5年後には当該事業で売上高100億円を計画。そのうちEC売上高は自社ECを軸に60億円を目指す。





 「フォーエバー21」は米ロサンゼルス発のブランドで、日本では2009年に1号店を出店。2010年代のファストファッションブームを追い風に店舗数を増やしたが、その後、売り上げが低迷して19年に日本から撤退していた。


 20年には米ブランド管理会社のオーセンティック・ブランズ・グループ合同会社(ABG社)が同ブランドを買収してリブランディングに着手。商品の品質や価格、店頭表現を刷新し、サステナビリティや社会貢献を打ち出すなど、今の時代に合わせたプロモーションを展開。グローバルで570店舗以上を展開するブランドとして事業を拡大しているという。


 「フォーエバー21」の日本再上陸に当たっては、アダストリアは今年5月に設立した100%子会社のGate Win(ゲートウィン)が同ブランドのマスターライセンスを保有する伊藤忠商事とサブライセンス契約を締結した。


 アダストリアでは、高いファッション感度と多様なカルチャーを背景に持つ同ブランドのポテンシャルと、アダストリアの環境と人に配慮したサプライチェーンマネジメントを軸に、1400万人以上の会員を保有する自社EC、店舗開発力、商品開発力などの強みをかけ合わせることで、かつての「大量生産・大量販売・大量廃棄」というイメージからの脱却を図り、日本のマーケットにローカライズしたファッションを届けるとしている。


 アダストリアによると、自社で企画・生産する商品が約8割、米国からの仕入れ商品が2割程度でMDを組み、まずはウィメンズのアパレルと服飾雑貨からスタート。「フォーエバー21」撤退当時の千円を切るような価格帯ではなく、平均単価は4000円程度に設定し、10代後半~30代前半の幅広い層をターゲットとする。


 ECチャネルについては、同ブランドの単独サイトではなく、「ドットエスティ」を軸に販売するが、外部のECモールを通じた販売も検討する。


 実店舗は、来春に関東と関西のららぽーとに出店する予定で、ポップアップストアも随時展開してユーザーが直接商品を手に取って新たなブランドを体験できる場を設ける。


 アダストリアの自社ブランドも多く出店する郊外ショッピングセンターを中心に出店を計画。平均売り場面積は330~500平方㍍程度で展開する。


 実店舗は年間3店舗程度のペースで出店し、5年後には1518店舗を展開する予定で、28年2月期に同ブランドでEC売上高60億円、店舗売上高40億円を計画する。
 
 
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