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大阪府警 コロナ予防で薬機法違反、免疫アソシエイツ協会の親子を送検、容疑認める

2022年12月15日 11:00

 大阪府警は12月9日、健康食品通販を行う一般社団法人、免疫アソシエイツ協会の代表ら2人を薬機法違反の疑いで書類送検した。販売する健食で、新型コロナウイルスの予防効果など医薬品的効果を表示していた。同法人は今年11月、消費者庁から措置命令を受けていた。

 
 書類送検されたのは、同法人代表の男(77)と役員の男(39)。2人は親子。20年6月から今年5月にかけて、販売する「糖鎖機能性食品G」について「脳細胞を活性化し、細胞情報伝達により自然治癒力を高める」などと広告していた。

 ホームページでは、ほかにガンや発達障害、小脳変性症など難治性疾患の改善効果、新型コロナの予防効果などさまざまな疾病の改善効果を広告していた。60代女性と70代男性の2人に計2箱(約12万6000円)を販売。薬機法第68条(承認前医薬品の広告の禁止)、同第55条二項(販売、授与等の禁止)で書類送検した。

 代表の男は、「大阪市から指導を受けていたが、売り上げをあげるために指導を無視して広告や販売した」、役員の男は「違反と分かっていながら医薬品的効果を標ぼうして販売していた」と、容疑を認めている。15年2月と20年7月の二度に渡り大阪市から広告是正の指導を受けていた。19年4月から22年7月にかけて、「糖鎖機能性食品G」は6030万円を売り上げていた。これを含めた同期間の別商品を含む売上高は1億480万円。

 大阪府警は、厚生労働省に広告内容の違法性に関する照会を行った上で書類送検した。送検の理由について、「一企業で容疑も認めてもいる。広告代理店のソウルドアウト等の関係者逮捕の事案は、(広告主や代理店など)関係者が多く組織的事案とみた」(生活環境課)としている。府警は20年、薬機法違反容疑で健食通販のステラ漢方やソウルドアウト関係者らを逮捕している。事件は、アフィリエイト広告規制強化の契機になった。

 免疫アソシエイツ協会は今年11月、消費者庁から景品表示法(優良誤認)で措置命令を受けた。また、機能性表示食品と紛らわしい表示を行っていたとして、食品表示法による指示も受けた(本紙1872号既報)。


 
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