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JALグループ 仮想モールを開設、200店舗・120億円目指す

2023年 6月 8日 12:00

 日本航空(=JAL)と子会社のJALUXは5月30日、マイルを貯めて、使うことができる仮想モールの「JAL Mall」(画像)を開設した。開設時にはJALグループ内外の出店者29店舗でスタートしている。まずは出店者数200店舗、モール流通総額約120億円を目指す。

 同モールは、主に約3000万人を有する「JALマイレージバンク(JMB)会員」に向けて展開するもの。1000マイル単位からポイント交換ができ、1ポイント1円で利用できる。会員番号でログインし、購入金額100円ごとに1マイルが貯まる仕組みで、さらにクレジットカードの「JALカード」による支払いで購入金額200円ごとに2マイル、「JALカードショッピングマイル・プレミアム」に加入の場合には100円につき2マイルがさらに積算されるため、100円につき最大3マイルが貯まる。

 また、JALグループ便の搭乗やツアー利用などで同社グループが環境に配慮した活動への参加を促すポイント付与システムの「新ステイタスプログラム」について、同モールでの購入に対してもポイントが獲得できるようになる。

 モール内ではJALUXが運営するJALグループの商品などを集めた、「JALショッピング」が出店しており、これまでグループで個別に展開していた「JALブランドコミュニケーションストア」や「JALアグリポートオンラインショップ」の販売品なども集約している。

 なお、同モールの開設に合わせて、JALでは全国の生産者が旬の食材を出品できる産地直送ECの「SORAKARA OTODOKE」を開始。これまで産直アンテナショップとしてリアルで展開していたが、同モールにも新規出店し、ECでの展開も行う。

 同サービスはマッチングプラットフォームを採用しており、生産者が同モールを通じてJMB会員に直接販売が可能。宅配サービスに加えて、JALの空輸便を使った「プレミアム配送」サービスもあり、配送設定日に”朝どれ”の食材が当日に届く内容で、東京都大田区、品川区、目黒区、港区、中央区、江東区のエリアを対象に提供する。配送エリアは今後順次拡大する予定。

 そのほか外部からの出店者としては、「成城石井」や「ティファール」、「PHILIPS(フィリップス)」、「西川」、「日本ハム」などがある。ファッションや生活雑貨、家具、家電、グルメなどの幅広い分野でまずは、JALグループ店舗も含めた全29店で始動。6月以降も「亀屋良長」といった複数のブランドの出店を予定しているという。

 JALグループとしては廃棄される航空機部品を活用した商品や地域産品の特集を展開するほか、新商品の開発にも積極的に着手する。「マイルが貯めやすく、使いやすいことに加えて、ECリテールの拡大とマイル利便性の向上に取り組んでいく」(同社)としており、まずは出店者数200店舗、モール流通総額約120億円を目指していく。
 
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