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アパレル系フルフィルの今・ジーエフ編――通販支援を一気通貫で

2010年10月29日 19:38

072.jpgアパレルのトータル物流を手掛けるジーエフは、国内外でネット販売実施企業向けの物流・フルフィルサービスを強化する。

  国内では、今年8月に国内5拠点目となる通販専用物流センターを大阪・箕面市に開設したのを機に、従来の検品、物流、写真撮影などに加えて、受注処理やメール対応、決済代行、サイト作成のサービスも開始した。

  同社では、ネット販売の支援事業を強化しており、これまでは倉庫に撮影スタジオを構えて商品写真の撮影を行っていた。しかし、ネット販売実施企業のニーズを受けて、撮影以外にも手間のかかる業務、例えば、商品の詳細説明のライティングや消費者からの問い合わせメールへの対応などを代行することになった。

  大阪の新拠点(延床面積約2750坪)では当初、中小のネット販売事業者向けに小さな区画で仕切った保管スペースを確保して提供する計画だったが、ネット販売企業を中心に順調に新規案件が獲得できているため、小区画のスペースを共同で使える撮影スタジオとした。

  また、来年2月をめどに、沖縄県に物流センターを開設する計画で、ネット販売用の在庫を預かって、アジア圏の消費者に翌日配送できる仕組みを作るという。

  商品の撮影業務を含めた倉庫内のオペレーションはジーエフが担う予定だ。協力企業は明らかにしていないが、拡大構築できる立地を選定中で、アジア向け通販の規模拡大に対応する。  一方、中国・上海でも、来年3月を目標に写真撮影専門の会社を立ち上げる。ネット販売に力を入れている日本のアパレル企業や、現地のネット販売実施企業をターゲットにするという。

  衣料品のネット販売では、受注してから消費者に商品を届けるスピードはもちろん、最近ではアパレル企業から届いた商品サンプルを撮影して画像をアップするまでのスピードも求められている。  同社では、中国やタイ、ベトナムなどアジア圏に約40の検品拠点を構築しており、将来的にはこれと連動して、商品の製造国で画像の撮影を済ませるニーズに対応する。

 ジーエフでは、10年3月期におけるグループ全体の売上高約100億円に対し、ネット販売支援関連は20億円弱だが、これを13年3月期には35~40億円規模(グループ全体では170億円)を目指す。   (つづく)
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