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白鳩をTOBで子会社化 ニッセンHDとの協業推進

2024年11月21日 12:00

 歯科医院向け通販を展開する歯愛メディカルは11月15日、肌着ECの白鳩にTOB(株式公開買い付け)を行うと発表した。同社は昨年12月、小田急電鉄から33.21%の株式を取得し、白鳩の筆頭株主となっていた。TOBにより持ち株比率を50.3%まで高め、連結子会社化する。7月に買収したニッセンホールディングスとの協業を進めることで、歯愛メディカルのBtoC向け通販事業を拡大する方針。



 
 白鳩ではTOBに賛同の意見を表明。さらには、大株主である創業家の池上正氏、小田急電鉄、アイティフォーと買い付けの応募契約を結んでいるという。3者の合計持ち株比率は17.1%。買い付け期間は11月18日~12月13日、買い付け価格は1株あたり280円で、15日の終値である255円を上回っている。

 歯愛メディカルによると、ニッセンHDの株式取得検討と並行する形で、5月上旬から子会社化を検討。白鳩への経営資源の効率的・積極的な投入や、経営資源の相互活用・人材交流などを推進するためには、持ち分法適用会社のままでは難しいことから、TOBを決めた。

 歯愛メディカルでは、ニッセンHDと白鳩の顧客網活用による販路拡大や、商品の共同企画・開発を行うことにより、スケールメリットやコスト削減を期待する。さらに、白鳩の物流機能を歯愛メディカルの物流センターに一部移転することで、配送リードタイムの短縮や、梱包資材統一化などのコスト削減による送料値下げなど、顧客サービスの向上につなげる。
 また、白鳩の社屋にある商材用の撮影所や、オフィスの一部スペースをニッセンHDに貸し出すことで、ニッセンの通販業務におけるコンテンツ制作を集約、効率化する。

 白鳩の24年2月期業績は、売上高が前期比0.3%減の63億7200万円、営業赤字は600万円だった。なお、子会社化後も白鳩は上場を維持する。
 
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