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アフィリエイター包囲網

2019年 5月30日 13:10

 「くちコミ」は、時に爆発的な販売力を生む。通販では、ウェブでアフィリエイターがそのトレンドをつくることがある。越境ECの拡大を背景に増えるソーシャルバイヤーや「KOL」と呼ばれるインフルエンサーも商品認知で大きな役割を果たす。ただ、中には商品知識や法令遵守の意識が乏しい者も多い▼2017年末、グーグルのアルゴリズム変更で、アフィリエイターは大打撃を受けた。信頼性の低いサイトは軒並み順位を下げた。その流れを受け、検索順位の下落を自ら先行投資で広告出稿することで補うアフィリエイターが増えた。広告投資して自らのサイトに誘導し、広告主に送客する形だ▼だが、アフィリエイト広告への規制強化は続く。昨年には、消費者庁が景品表示法の処分で「アフィリエイト広告」に初めて言及した。処分企業に誤認排除を求めた際”使っていたアフィリエイトサイトを通じて行え”と注文をつけた。アフィリエイター自体の違法認定は行っていないが、「認定も可能」と踏み込んだ▼今年6月には、ヤフーが広告の審査基準を変更。アフィリエイターが自らのサイトへの誘導目的で行う広告など、有用性の低いサイトにつながる広告の出稿を原則禁止するとした。アフィリエイト広告の効率が下がれば、広告主も使う旨みが減る。これまで野放し状態だったアフィリエイターの包囲網は狭まっている。

 
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