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ファンケル、若年層向け「えんきん」 〝スマホ疲れ〟対応の表示で訴求

2017年 1月26日 12:22

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ファンケルヘルスサイエンスはアイケア関連の機能性表示食品で、20~40代の若年層にターゲットを絞った商品を展開する。2015年6月の発売以降、ヒットする「えんきん」は40代以降の中高年層を対象にしたもの。新商品「スマホえんきん」では、「えんきん」の知名度を活かしつつ、異なる機能性訴求で若年層の取り込みを進め顧客基盤の強化を図る。

「機能性表示食品」は、明確な機能が表示できる反面、表示内容によってターゲットが絞られる点が課題になる。一方の「いわゆる健康食品」は、イメージによる訴求であるためターゲットに合せた広告展開の工夫で幅広い層にアプローチできる。このため、販売戦略上、幅広い健康イメージで訴求できる健食としての展開を選択する企業も少なくない。

 だが、ファンケルでは、同じ「アイケア」のカテゴリーにおいてターゲットを絞った表示を行うシリーズ商品を複数展開。表示する機能を工夫することで幅広い層の取り込みを進めていく。

 3月17日に発売する機能性表示食品「スマホえんきん」(=画像、税込1563円)は、スマートフォンやパソコンの利用頻度が高い層にターゲットを絞って展開するもの。機能性関与成分は「ビルベリー由来アントシアニン」。機能性はシステマティックレビューで評価。「スマートフォンやパソコンなどで目を酷使する作業時に、目の焦点を合わせやすくすることで目の疲労感を緩和する」といった機能を表示する。通販のほか、直営店舗やドラッグストアなど一般流通でも展開する。

 「えんきん」は発売以来、「目のピント調節」で訴求し中高年層を中心に顧客基盤を拡大してきた。これまで514万個(昨年12月時点)を販売。16年3月期にリニューアル前の約8億円から5倍となる約35億円まで売り上げが拡大している。今期は55億円の売り上げを目指している。

 ただ、約1万人を対象に行った自社調査では、目の疲れを感じる層が全体の86%に上る中、その原因として「スマホ、パソコンの利用」をあげる層が56%を占めていた。とくにスマホなどの利用頻度が高い20~30代で6割超が原因にあげるなど顕著な傾向がみられた。

 こうした市場分析を受け、新商品では「目の疲労感の緩和」に特化した機能を打ち出し、「えんきん」と製品の機能、ターゲットを明確にすみ分け展開。長時間にわたりスマホを使うことで目のピント調節が難しくなる"スマホ老眼"を気にする層にアプローチしていく。

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