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菊正宗、化粧品事業に参入

2011年 8月25日 11:43

8men.JPG 菊正宗酒造が化粧品事業に参入する。店販卸を中心に展開し、自社通販サイトでも販売する。化粧品事業はすでに多くの酒蔵が手掛けており、後発組となる。菊正宗では、日本酒のコメ発酵液や酒粕エキスを配合した低価格帯商品中心の品揃えで他の酒蔵が未着手のドラックストアなど店販ルートを開拓し、独自に顧客との接点を築いていく。

 9月5日から展開するのは、「酒滴女子(しゅてきじょし)」シリーズ。5つの用途(化粧水、美容液、乳液、クリーム、化粧下地)を備えた多機能保湿ジェル「アクアモイスチャージェル」(税込2310円)や角質ケアの「ナチュラルクリアジェル」(同1680円)、ボディクリームやハンド&ネイルジェルクリームなど、スキンケアとボディケアアイテムをラインアップする。ターゲット層は25~30歳代の若年層。いずれも約900円~2300円と低価格帯を中心とした品揃えだ。

 化粧品事業は、新規事業分野の開拓などを担当する「事業開発部」が担当する。事業開発部では、2003年から日本酒の通販事業に着手。自社通販サイトのほか、「楽天市場店」も出店しており、最近では、健康飲料「米のしずく」で専用通販サイト「米のしずくネットショップ」を立ち上げ、単品通販モデルの構築を目指している。

 ただ、化粧品事業については、今のところ専用サイトの立ち上げや新聞広告の出稿は予定していない。バラエティーショップやドラックストアなど店販ルート、ネット販売各社への卸販売を中心に展開するほか、日本酒の通販サイト「菊正宗ネットショップ」で展開し、シリーズで初年度10万個の販売を目指す。日本酒市場で競合する他の酒蔵の多くは化粧品通販を手掛けるが、低価格帯が中心のドラッグストアルートを開拓することで「店頭で気軽に手にとってもらえるような化粧品ブランドに育成」(事業開発部)し、他社と差別化を図っていく。

 将来的には、異なる年齢層に合わせた別ブランドや、通販専用ブランドの展開も検討していく考え。
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