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ロングセラー研究・日成貿易の「サンドピクチャー」

2010年 3月25日 18:38

8kata.png  輸入雑貨卸の日成貿易(本社・東京都中央区、三井彬生社長)は、"動く"絵画「サンドピクチャー」が15年間に及ぶロングセラー商品となっている。入院患者への見舞い品や記念式典での贈答品としての需要が多く、これまでに通販と卸販売の合計で約3万点を販売した。

 同商品は、密封された2枚のガラス板の間に内蔵した水・空気・砂で、砂丘や雪山などの風景を表現した動く絵画。絵を逆さまにして比重の異なる5種類の砂を落下させると、毎回違う絵柄に変わるようになっている。また、内蔵する空気の量を減らすことで、落下スピードが変化するため、1枚の絵の完成時間を、数秒から1日以上まで自由に操作できる。

 オーストリアの芸術家クラウス・ベッシュ氏が1990年に発表し、同社では95年に独占契約して販売を開始した。

 同社で取り扱う商品の多くがワンシーズンで販売終了になることが多く、10年以上売れ続けていることは珍しいという。同社では「見て、驚きと楽しみが得られる商品。ストレス社会の今、生活の中に潤いや癒しを求める人が増えてきたのではないだろうか」(三井社長)と、好調の要因を説明する。

 価格は2940円~6万9300円で、売れ筋は1万円前後の商品。ハガキサイズから50×70センチの壁掛けサイズまで10種類以上を取り扱っている。

 発売当初は「ライトアップショッピングクラブ」などのカタログ通販を利用していたが、絵柄の動きを消費者に分かりやすく伝えるため、約十年前からテレビ朝日などの通販番組で販売を開始。

 2007年にはQVCジャパンの番組に投入し、三井社長自らが出演して商品を紹介。「作者の長年の研究で出来上がった作品。自然のものを使って作ったという意図を汲んで番組内で紹介している」(同)とする。発売当初に月額100万円程度だった通販での売り上げも、テレビ通販での知名度向上とともに伸び、現在では自社通販サイトと合計で月商600万円程度にまで拡大している。

 今後は自社通販サイトの整備も進め、中国向けのページ開設も検討。海外への販路を開拓して、中長期的に、通販と卸の合計で50万点以上の販売を目指す。

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