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全世界への販路拡大進む【仙頭健一社長に聞く デファクトスタンダードの現状と今後㊤】 中長期で海外比率50%目指す

2023年 4月 6日 11:00

 中古ブランド品の買い取り販売サイト「ブランディア」を運営しているデファクトスタンダードでは、国内のみならず、海外向けの販売が好調に推移している。もともと日本のリユース商品については、状態の良さなどそのクオリティーの高さが海外から評価されており、購入先として選ばれるケースは少なくないという。同社が手がけるリユースブランド販売の海外事業や、今後の市場展望について仙頭健一社長に聞いた。









 ――海外事業の展開について。

 「2022年は販路及び各販路先のマーケティングを強化した結果、規模が広がってきている。海外が伸びている背景として、1つ目はきちんと海外で売れる(ブランドバッグを中心とした)商材の買い取りを伸ばせたこと。2つ目が販路の拡大でターゲットが広がったこと。3つ目が各販路でのマーケティングをしっかり行ったことがある」

 ――販路の拡大について、具体的には。

 「主力のtoC向けでは(越境の)海外プラットフォームで新規出店を行って拡大したり、toB向けでも一部行っている。国で言うと、2022年は米国が特に伸長した。一定期間までは円安が進んだこともあってそうした部分での反応は良かったと思う。今後も海外をより伸ばしていきたいと思っているので、中長期で海外比率50%を目指している」

 ――海外の販売比率が高まることでのメリットとは。

 「全ての販路で毎年ランキングを発表しているが、その傾向を見ると国ごとに異なる。国内では、”使用感”のあるものがあまり売れない一方で、海外ではあまり気にされず売れることもある。また、派手な色味のものについても、ある地域では非常に売れることもあるなど、一つの地域だけではどうしても需要が限られてしまうものが、別の地域では需要が高まることがあるので、全世界に販路広げることで、求められる価格で適正に販売することができる。また、アクセサリーなども同じようなもので似たようなコンディションであっても、海外では国内の2倍近い値段で購入された実績もあるため、需要がどこにあるかを探りながら、全世界・全販路で一斉に販売できることは強みになるだろう」

 ――現在のインバウンド需要の回復傾向について、実店舗事業での影響などは。

 「今は基本的に買い取り店舗という形で出店しているが、一部ではそこに商品を並べて販売する免税店対応をしており、実績が出ている。今後はこの免税店対応の拡大を進めていきたいと思う。やはり、その場で購入してもらって終わりではなくて、その後もつなげていくというところもある。日本で『ブランディア』を利用された顧客が帰国後も(ECで)買ってくれることが重要。もちろん、接客の際にネット(越境EC)でも販売しているということはアナウンスしている」

 ――23年で優先順位の高い取り組みは。

 「まずは買い取りだと思う。販路は順調に広がってきているので、買い取り商材を集めることが重要だと認識している。その中で、実店舗の拡大があるが、実店舗に関して当社は後発組でもある。(既存の)宅配買い取りとオンライン買い取りの『ブランディアBell』を持っていることで、より利便性の高い買い取りが提供できるので、それが差別化につながる。実店舗については、北海道であったり、北の方がまだまだなので、そこでの出店を強化したい。より、主要都市の出店を強化していくが、それにオンラインサービスを連携させていきたい」(つづく)

 
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