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ハースト婦人画報社の「エル・ショップ」 リクエスト型受注生産を開始、余剰在庫の廃棄を回避、最低ロット数で販売へ 

2023年 6月22日 12:00

 ハースト婦人画報社は6月15日、運営するオンラインセレクトショップ「ELLE SHOP(エル・ショップ)」にリクエスト型受注生産システム「TSUKUTTE(ツクッテ)」を開発し、サイトに導入した(画像)。

 















 「ツクッテ」は、ユーザーから一定数の生産リクエストが得られた場合のみ取引先ブランドに商品の生産を依頼するリクエスト型の受注生産システムだ。リクエスト数が生産可能な最低ロット数に達しないときは生産を見送ることで、余剰在庫の廃棄を避けることができる。

 リクエスト募集期間内に必要なリクエスト数が集まらなかった場合は募集締め切りの翌日に、ユーザーにメールで通知し、注文はキャンセルとなる。

 ブランド側は余剰在庫のリスクを負うことなく追加販売による売り上げ増が見込めるほか、新商品のテストマーケティングとしても「ツクッテ」を活用できる。

 まずは人気ブランドの「アメリカーナ」と「ティーチ」の2ブランドで受注生産リクエストを募集開始し、今後は対象ブランドを広げていく計画だ。

 新システムの導入に当たり、同社では「『ツクッテ』はお客様のリクエストにお応えしつつ、ファッション業界の余剰在庫を減らしたいという思いから生まれた。『エル・ショップ』はお客様とブランドの架け橋となってファッション業界の課題解決に貢献したい」(堀中朋之B2C事業本部マーチャンダイジング部第1課課長)としている。

 なお、「エル・ショップ」では上質なアイテムを必要な分だけバイイングすることで、計測を開始した2015年以降、買い取り商品の廃棄率を0%台で維持してきた。

 昨年秋冬シーズンには適切なケアで洋服を長持ちさせ、着なくなった服を買い取って再流通させる仕組みをテストするために期間限定で白洋舎の宅配クリーニングと「ラグタグ」の宅配買い取りとのコラボキャンペーンを実施した。同キャンペーンは今春夏シーズンも「衣替えキャンペーン」として、6月30日まで実施している。
 
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