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ローソンとヤフーの「スマートキッチン」 食品宅配をスタート、売上高1000億円へ

2013年 1月24日 17:56

031.jpg ローソンとヤフーの合弁会社、スマートキッチンは1月17日から食品および日用品の通販事業を開始した。短時間で簡単に料理可能な下処理済みの野菜や調味料をセットした料理キットなどのPB(プライベートブランド)商品や生鮮品などを主力とし、商品面で先行する競合と差別化を図りながら、ローソンとヤフー両社の集客力を使い、忙しい子育て世帯などを獲得する。2年後に黒字化、3年後をメドに年商1000億円の達成を目指す。

 1月17日に立ち上げた通販サイト「スマートキチン」は野菜などの生鮮品や飲料、シャンプーやおむつなどの日用品を販売する。主力は「10分本格手料理キット」(3人前、価格798円)でカット済み食材を調理するだけで短時間で簡単に夕食のメイン料理を用意できるPB商品となる。この料理キットは20アイテムから開始し、今年3月をメドに40アイテムまで拡大する。なお、全体の商品は生鮮品や冷凍食品、日用品などを含め、3月をメドに大型スーパー並みの2万3000点まで拡大する計画。PB商品はキットを含め全体の30%まで高める。

 通販サイトは必要な商品をあらかじめ登録することで簡単に買い物ができる機能を実装。また、購買履歴をもとにしたレコメンドも行い、買い物の簡易化を図った。サービス開始と同時に、献立選びと必要な食材を一括で選択できる新サイト「献立サイト」と、料理研究家の評価を参考に好みの味を探すことができる「アカデミーサイト」を開設。加えて2月初旬に、コミュニティサイト「ママステーション」を立ち上げ、母親同士の共感を高めてロイヤリティ向上につなげる考え。

 配送は座間市に構えた自社物流センターから全国に出荷。将来的には自社物流に切り替える考えで、段ボールや緩衝材などのゴミを減らした配送を目指す。送料は関東と山梨県は無料とし、早期に関西や九州などでも送料を無料とする予定。

 集客面ではローソンなどで付与している共通ポイント「Ponta」IDとヤフーIDを連携し、両社の既存客を送客。またローソンが全国構える約1万1000店舗も活用し、スマートキッチンを告知するチラシを配付するほか、人気商品をコンビニ店頭で販売することを計画。コンビニでの店頭受け取りや、店舗を拠点に配達することも視野に入れる。顧客数は2013年度に定期購入者10万人、15年度をメドに70万人とした考え。年商規模は同じく15年度に1000億円を目指すとし、今回の食品通販事業をすでにローソンがグループ会社などで本格展開している「CD・DVDなどのエンタメ通販と両輪を成す事業としたい」(加茂社長)とした。

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