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田端一宏社長に聞くCJプライムショッピングの現状と今後(上) 「ツヤモテビューティー」初年度15万台販売

2013年 2月14日 20:16

041.jpgのサムネール画像 テレビ通販事業などを行なうCJプライムショッピングが"攻め"に打って出る。2月から独自ヘアケアブランドを立ち上げ、美容家電市場に一挙に攻勢をかけていく考えだ(別記事参照)。一昨年1月に前身の「プライムショッピング」が韓国の有力企業であるCJグループの出資を受けてから2年が経過し、事業拡大のための戦略や体制、商材も整いつつあるようだ。田端社長にCJプライムショッピングの現状と今後の方向性などについて聞いた。

――独自のヘアケアブランド「ツヤモテ ビューティー」を立ち上げ、タレントのローラさんを起用したり、全国でテレビCMを放映するなど大規模なプロモーションを2月から仕掛ける。

 「こうした大規模なプロモーションを行なう新商品は確かに久しぶりだと思う」

――なぜ、今、ヘアケア商品なのか。

 「我々は実は08年4月から『ツヤグラ』というブランド名でヘアケア商品(ヘアアイロン)を展開してきた。この商品ジャンルについて知見などはそれまでなかったが、カールやストレートなど1台で何役もこなすことができる機能性などが受け、初年度で20万台近くを売り上げたヒット商品となった。その後もお客様の声を受けて、それらを反映させ、改良を加えたり、様々な会社と組んで様々な機能性を持った『ツヤグラ』商品のシリーズを投入し、これまでに『ツヤグラガーリー』や『ツヤグラMAX』など11シリーズ・16モデルを『ツヤグラ』から販売してきた。昨年12月現在でシリーズ累計の出荷台数は100万台を突破している。

 そうした実績に加え、ヘアケア商品を含めた美容家電の今後の市場性なども考え、今度はヘアケアの真ん中であるヘアドライヤーを手掛けようと考えた。『ツヤグラ』ブランドでの販売も考えたが、ヘアドライヤーは大手家電メーカーなどがひしめき合う厳しい市場だ。そこにヘアアイロンのイメージのある『ツヤグラ』持っていくと(訴求点やイメージが)広がってしまうと考え、我々としてはヘアドライヤーに絞った展開ができる新ブランドが必要だと考えた。そこで『ツヤグラ』でも付き合いのある親しい企画会社に企画・製造を、我々は販売を担当する形で新しいブランド『ツヤモテビューティー』を立ち上げることにした。『ツヤモテ』でもヘアドライヤーのほか、ヘアアイロンも販売しているが、これはブリッジ商品という位置付けと考えている」


――「ツヤモテ」の拡販はどうするのか。

 「テレビCMを全国に流すほか、今回はインフォマーシャルも放映する。とは言え、テレビショッピングだけで押していく時代ではもうないと考えている。特に今回のような商材の場合、ターゲットはF1、F2層など若い女性層となるが、これらの層は特にテレビのみで獲得するのは非常に難しくなってきている。この層は昼間も夕方もあまりテレビを見ていない。とは言え、ネットやモバイルだけではリーチできない。テレビやネット、モバイル、雑誌など様々なメディアでお客様の『入り口』を作って合わせ技で点数を稼いでいく必要があると思う」

――テレビCMは全国でとのことだが、インフォマーシャルの展開はどうなるのか。

 「2月下旬から、基本の14分の映像素材を組み合わせながら29分の長尺ものをやっていこうと思っている。今後はもう少し短い尺のものも考えていく。放送する局はBS局や地方局からとなる。時間帯や放送本数などは、効果やウェブへの波及の具合なども見ながら決めていこうと思っている」

――最近、御社のインフォマーシャルを在京局ではみないが今回はどうするのか。

 「今回のテレビ展開は基本的にはCMを中心にしようと思っている。先ほどもお話した通り、テレビショッピングだけで押していくのは難しい時代だ。我々が得意とする中高年層をターゲットとした商材ではテレビショッピングは有効かも知れないが、今回の場合はそうではないわけで、そこは頭を切り替えていかなければならない。CMを軸にネット、携帯、あるいは雑誌にダイレクトレスポンスをちょっと広げて考えていこうと思っている。また、ターゲット層である若年女性層が『タッチアンドトライ』ができるよう家電量販店やバラエティショップなど、当該層の導線ポイントにあるところにも商品を流通させていく必要がある。そういった様々なポイントで総合的に拡販していきたい」

――『ツヤモテ』の目標販売台数は。

 「ヘアドライヤーとヘアアイロンと合計で初年度15万台を見込んでいる。ヘアドライヤー市場は非常に強い大手家電メーカーがひしめく。そう簡単ではないと思うが、我々としてはチャレンジしたいと思っている」

(次回につづく

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