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DeNAとワールド 衣料品仕入れサイト始動、通販向け販売条件を明記

2010年 2月11日 12:07

5 1.jpg ディー・エヌ・エー(DeNA=本社・東京都渋谷区、南場智子社長)とアパレル大手のワールド(同・神戸市中央区、寺井秀蔵社長)は1月28日、アパレル特化型の法人向け仕入れサイトをオープンした。専門性の高い仕入れサイトとして、ワールドがオリジナルのアパレルブランドを投入するほか、通販企業の利用を想定した「販売条件」を商品ごとに記載しており、アパレル商材を扱うネット販売企業の新たな仕入れ先として注目を集めそうだ。

新たに開設した「バイヤーズクラブ」は、通販企業を含めた小売りが「バイヤー」、商品を提供するメーカーが「サプライヤー」として参加するBTOBサイトで、衣料品やファッション雑貨、什器・ハンガーなどを扱う。

 両社は、サプライヤーから販売手数料(6―八%)を徴収することで、サイトを運営。今月末には、サプライヤー数1650社、バイヤー数も7200社程度に拡大する見込み。現時点での取扱商品数は6万四1000点程度だ。

  サプライヤーには、ワールドをはじめ、東京ソワールやフジボウアパレル、エスマイルなどの有力企業も参加。とくに、ワールドは当該サイト専用のブランド「ビーニー」を立ち上げるなど、サプライヤーとしても存在感を示している。

 「バイヤーズクラブ」では、動画入りコンテンツをトップページに設定。開設時はワールドの「ビーニー」で代表的な八型をモデルが着用してポージングする動画を見られるようにしたほか、取扱商品をシーズンやキーワードごとに編集する「特集コーナー」も設置してバイヤーに提案した。  

バイヤーは、こうした特集ページ以外でも、購入したいアイテムの価格帯、対象年齢、商品テイストなどを選択することで、絞込み検索ができる。  

また、新サイトでは、取扱商品ごとに、"販売条件"の項目を設け、「ネット販売」および「掲載画像の転載」がそれぞれ「可」か「不可」を明記している。つまり、両項目ともに「可」な商品であれば、サプライヤーに問い合わせなくても、卸価格で仕入れた商品について、写真を撮り直さずに自社の通販サイトで販売できることになる。  

このため、小規模な通販企業を中心に、アパレル商品をネットで仕入れ、通販サイトで販売する事例も増えそうだ。  

今後は、規模の小さなサプライヤーの参加をにらんで、ワールドは商品の撮影代行も行う計画という。  

なお、ワールドとDeNAは個別に仕入れサイトを展開してきたが、新サイトの開設に伴い、ワールドの衣料品仕入れサイト「ダブルウイン」は二月末に閉鎖し、サプライヤー、バイヤーともに新サイトへの移行を完了する。

 DeNAが展開中の総合仕入れサイト「ネッシー」では、登録サプライヤーの中からアパレル企業を新サイトにも参加するよう促しているという。
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