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ロコンド、クロスチャネルで安心感を

2013年12月 5日 14:52

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靴とファッションのネット販売を手がけるロコンドは、オンライン以外での買い物頻度が高い消費者でも安心して購入できるよう新たな販売チャネル、媒体を積極的に活用する。

 通販サイト「ロコンド」は送料無料や30日間返品無料、買い物の相談に乗るオンラインコンシェルジュといったサービス体制が売りだが、とくに50代以上の層の囲い込みに向け、今夏から電話受注を開始したほか、10月の約1カ月間はCS放送でインフォマーシャルのテストも実施した。

 12月には初の実店舗を開設。併せてファッション誌「ストーリィ」で露出を高めるとともに、人気商品を掲載したカタログ冊子を購入者に同梱する取り組みを始めた。

 実店舗は12月2日~15日までの2週間、「二子玉川ライズ ショッピングセンター」(東京・世田谷)3階のバッグショップ「シカタ」のスペース約3分の1を借りて開設した(画像)。

 平日はシカタの販売員がロコンド商品も販売するが、週末には同社のコンシェルジュが店頭に出るほか、田中社長もロゴ入り風船を配る。

 店頭では、雑誌「ストーリィ」1月号の広告企画で紹介した人気ブランドのブーツと自社PB(プライベ
ートブランド)の靴、バッグの合計40アイテムについて在庫を持って販売するが、販売員はiPadも活用。店頭にはない通販サイトの品ぞろえも紹介し、サイト誘導も図る。

 今回、集客は「ロコンド」内の特集ページやメルマガでの告知に加えて、雑誌「ストーリィ」掲載商品を紹介するカタログ冊子を通販サイトの購入者に同梱して届け、期間限定店もPRする。

 カタログ冊子は人気アイテムの紹介だけでなく、足のサイズの測り方や返品ガイドも記載。約6万部を発行して商品に同梱するほか、期間限定店でも500円の割引クーポンをつけて配布する。

 同社では通販サイトと店舗、雑誌、同梱冊子を連携させることで、「消費者に分かりやすい形でファッションのO2Oに踏み込めたのでは」(田中裕輔社長)とする。

 通常、実店舗を含めた複数チャネル展開はコストがかかるが、今回は靴メーカーの協賛とシカタの協力を得て安価で実施できたという。

 また、シカタとは期間限定店の成果次第では「ロコンド」コーナーの常設化も視野にあるようで、その場合は店頭にテレビ電話を設置してコンシェルジュに相談しながら購入できるようにしたり、将来的には通販サイトと同様に店舗でも返品できるサービスを展開する構想もある。

 一方、通販サイトのMD面では12月2日に「ピーチ・ジョン」の靴やバッグを中心にアンダーウエアなど約200アイテムの取り扱いを開始。同ブランドの販売は来年1月末までの2カ月間限定だが、「ロコンド」でアンダーウエアを扱うのは初めてで、ブラジャーでも"買ってから選ぶ"(ショーツの返品は未開封のみ)を展開する。

 12月中旬には靴とバッグを展開する人気海外ブランドの扱いをスタートし、独占的に日本でのEC展開を行う。同時に、6月に資本業務提携したエキサイトが運営する「ウーマンエキサイト」にも当該ブランドを特集するコンテンツを提供して露出を高める。

 また、「PBも本気で取り組む」(田中社長)とし、来年4月には自社PBの「プラスバイココチッチ」と雑誌「ストーリィ」とのコラボでパンプスとフラットシューズを展開するなど、サービス面だけでなくMD面でも他社との差別化に力を注ぐ。

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