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JAF  自治体の特産品販売、独自ブランドも立ち上げ

2015年 5月 1日 13:35

 5-1.jpgロードサービスなどを手がける一般社団法人の日本自動車連盟(JAF)は会員向けの通販事業を展開している。全国展開の強みを生かし各自治体とも連携して地域特産品などを扱い、最近では通販の独自ブランドも立ち上げるなどネット販売強化に乗り出した。

 同社はこれまで簡易版の通販サイトを運営していたが、昨年からJAF会員向け情報サイト「JAFナビ」の中で、通販専用のページとして「e―JAF shop」(画像)をオープン。サイトでの取扱商品は道路地図に加えて防災・交通安全用品や食品、アパレル、生活雑貨など218商品で、近年力を入れているのが地域の特産品と自社ブランド商品だ。JAFでは全国280の自治体と観光協定を結んでおり、地域の観光振興や地方創生につなげていくことを目指している。特産品の取り扱いを始めたのもその一環で、協定を結ぶ自治体の商品を増やしていき、現在では全体の半数近くに当たる104商品を販売している。

 また、12年より始めた独自ブランド商品で、車のヘッドライト光などを受けて輝く反射材の入った糸を活用した「Hikari」シリーズの販売も好調に推移している。当初は同糸をかぎ針とセットにした"編み物キット"として発売し、著名人も起用した特集ページなどを設けて販売したところ短期間で千個以上を完売。追加発注を何度も繰り返すほどのヒット商品になった。その後もニット帽子、スヌード、ボレロといったアパレル商品でシリーズ展開し、売り上げを伸ばしている。
兵庫県に店舗開設

 ネット以外の通販の販路としては年10回発行の会員向け機関誌「JAFMate」(約1200万部発行)などがあり、誌面の中で観光情報ページの1部を使って地域特産品の販売を実施。年に1回は通販商品だけの特集ページも設けている。

 また、今年4月5日には通販サイトで取り扱う名産品を販売する実店舗を兵庫県芦屋市内に開設。店舗は大通りに面しており、面積は60平方メートル程度。食品を中心に全国の名産品約120品目を取り扱い、JAF会員には5~10%の割引価格で提供している。開設前から関西版の「JAF Mate」で告知したほか、近隣に数百枚のチラシを配布したこともあって、オープン当日は想定を超える1300人以上の来店があった。

 店内にはカフェスペースとしてテーブル席も設けており、そこには来店者が自由に使えるタブレットも設置。店舗に在庫がない商品をその場で通販サイトから探して買えるようにしている。「単なるアンテナショップではない。店内に『e―JAF shopでも購入できます。タブレットでどうぞ』と掲示して、通販サイトと相互送客につながることを期待している」(JAF)とした。

 今後は地域特産品ならではの歴史背景や由来、特色、コンセプトなど店員が商品の専門知識を持って顧客に説明できるようなコンシェルジュの要素を取り入れていくことを検討。そのほかにも月ごとにイベントを実施する計画もあり、「北海道フェア」や「東北フェア」のように地域別に特集を組んでいく考え。
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