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セシール、基礎化粧品強化へ――独自性で差別化

2010年 8月23日 14:35

 セシールは、「アルマード ラ ディーナ」のブランドで展開するオリジナル基礎化粧品の訴求を強化している。卵殻膜を美容成分とする保湿に特化したブランドで、8月に入り新商品2品目を投入。美健商材を扱うカタログへの商品掲載も始めた。独自性が高く、子会社のアルマード(同・東京都中野区、鈴江由美社長)が加工技術等のノウハウを持つ卵殻膜使用の基礎化粧品の展開を強化し、新規顧客の獲得につなげる考えのようだ。

 今回発売した商品は、「アルマード ラ ディーナ マスカラ」(10グラム入り税込価格3990円)と「同フェイスマスク」(1枚入り同1050円、5枚入り同4200円)。

 「マスカラ」は加水分解された卵殻膜とケラチンを配合するという独自製法を採用したもので特許を取得。18種類のアミノ酸やコラーゲン、ヒアルロン酸を含む卵殻膜と、毛髪を形成するたんぱく質を含むケラチンで、まつ毛にハリやコシを与える仕組みで、パンテノールやスクワランなど9種類の美容成分を加えた。

 また、「フェイスマスク」はコットン100%のマスク素材に卵殻膜のほか、2種類のヒアルロン酸やコラーゲン、トレハロースなどを含ませたもの。肌触りが柔らかく、高い保湿力を発揮するという。
 「アルマード ラ ディーナ」は2008年から展開を始めたもので、スキンローションや美容液、美容サプリメントなど約10品目(税込価格630~2万1000円)のシリーズ商品をラインナップ。これまでオンラインショップや既存顧客へのアウトバウンドで販売を行ってきたが、美健商材を扱う「Beauty&Health」の2010秋冬号で新発売の「マスカラ」を掲載するなど売り場を拡大させている。

 現在、補正下着を中心に展開するテレビ通販についても、すでにアルマードがQVCを通じた自社ブランド商品の展開で実績を残していること、商品が高単で収益性が見込めることなどから、取り扱いを行う可能性もありそうだ。

 卵殻膜は卵の殻の内側にある薄い皮膜。年齢とともに減少するベビーコラーゲンをサポートする機能が期待されており、08年4月に子会社化したアルマードが東京大学と産学協同で同素材に関する研究を行ってきた。

 現状、基礎化粧品は有力メーカーの参入などで競争が激しくなっているが、セシールでは独自性の高い卵殻膜使用商品で差別化を図り、顧客を開拓していきたい考え。課題は、美容成分としての卵殻膜があまり知られていないことだが、今後、同素材の認知度アップに向けた取り組みを積極化してくるものと見られる。
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