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ドゥクラッセ 好調カタログ通販企業〝4年目の挑戦〟、今期も売上倍増を計画 

2010年10月29日 19:30

042.jpg婦人服のカタログ通販を手掛けるDoCLASSE(ドゥクラッセ)が消費者の支持を得て急成長している。

 40代以上の女性が主要顧客の同社。前期(2010年7月期)は、全国紙を使った広告や折込をメーンに、クレジットカード会社の請求書へのチラシ同送など、カタログ通販の王道とも言える手法で年間8万7000人の新規客を獲得。売上高は前年比約2・6倍となり好調を維持した。

 今期も売り上げ倍増を目標とし、来春から新たにメンズ衣料を始めるほか、シューズの取り扱いを本格化する。

 メンズについては、主力顧客である40代以上の女性に対して、パートナーに勧めやすい服を提案。仕事で忙しい男性や、定年後の男性に"スマートカジュアル"な休日着などをスタイリング提案する。

 シューズは外反母趾用の靴を手がける。「健康でないとおしゃれもできない」(林恵子社長)との観点から、デザイン性と履き心地にこだわり、100人のモニターを集めて来春の商品化を目指す。

 さらに、常設のリアル店舗を開設したい考えで調査に入った。10月にはトライアルとして伊勢丹立川店に期間限定出店。2週間で300万円の売り上げを目安としていたが、結果は倍以上。しかも、既存顧客が8~9割を占めたことで、実店舗のひとつの"あり方"を得たほか、顧客のファン化につなげたのは収穫だ。

 一方、物流とカスタマーサービスの改革にも着手。今年8月に静岡県磐田市に倉庫を借りて「ドゥクラッセ配送センター」(600坪)を開設し、自前の物流に切り替えた。1年以内にマテハン機器を入れて、裾上げなどのオーダーメードに対応しCS向上につなげる。

 現在、パンツの裾上げは有料だが、無料か安価に提供できる体制を整備するほか、ワンピースやスカート、ジャケットなどの裾や袖上げにも対応できるようにするという。

 会社設立4年目に入った同社だが、規模の拡大に伴い新たな課題も出てきた。人材育成のスピードを上回って事業が拡大しているため、業界経験者などの獲得を積極化しているが、「目の前の顧客をハッピーにできなければ継続的な成長はない」(林社長)とし、コールセンター人員も含めた基盤固めが不可欠だという。

 生産面でも、中国への依存率が高まる中で、最適なSCM構築がテーマだ。前期は在庫リスクを考慮して慎重な販売計画を組んだため欠品もあった。日本の協力工場で同等の商品を提供するなどして対応したが、規模がさらに大きくなれば利益面を圧迫しかねない。そのため、生産管理機能の強化を目指して現地に事務所を設置し、商社任せにならない仕組みを作るとする。
《通販 2号 04面 01
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