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QVCジャパン AI生成の動画を配信、通販番組の要点抜き出し、サイトやアプリの訴求アップへ

2024年 3月 7日 12:00

 通販専門放送局を運営するQVCジャパンは2月19日から、AI(人工知能)を活用して放送済みの番組の中から要点などを抜き出して自動生成した短尺動画を通販サイトやアプリの商品紹介ページへの掲載を始めた。

 数十分の通販番組から商品の特徴や番組内で盛り上がった場面などを盛り込んだ動画を人手を介さずに自動生成、掲載することで効率的に通販サイトでの訴求力向上を図る狙い。

 AIを活用して同社が放送した通販番組をもとにして短尺動画を生成するシステム「AIダイジェスト」はユニゾンシステムズと2021年12月から共同開発をスタートし、このたび実用化したもの。「AIダイジェスト」では放送済みの番組の中から商品紹介など要所となるシーンを各種データ分析に基づいて自動的に抽出、1~3分程度の短尺動画を自動生成する仕組み。当該動画は同社運営の通販サイト「QVC.jp」および配信中のモバイルアプリの商品詳細ページで掲載する。「AIダイジェスト」を用いて生成する動画は現状、毎日(平日のみ)1商品のみだが、今後は対象を段階的に広げ、全番組をAI動画の生成対象としたい考え。

 同社ではこれまでも数十分尺の通販番組やその一部を動画として通販サイトやアプリの商品紹介ページなどに掲載してきたが、これに加えて、短時間で紹介商品の特徴や番組内での盛り上がりポイントなどを視聴できるAI生成動画を掲載することでサイトやアプリ上での動画による訴求録を高めて拡販につなげたい狙い。

 「お客さまがより多くの魅力あるショッピング体験ができ、瞬間瞬間を短い時間でも楽しんで頂くために開発した。ショッピングの楽しさ、驚き、躍動感をぎゅっと凝縮した映像を楽しんで頂きたい」(同社)としている。

 なお、同社はAIを番組や映像の制作に活用する取り組みを進めており、同じくユニゾンシステムズと組んで、出演者の話し方や商品名などQVC固有の表現などについて事前に音声取り込みAIに学習させることなどで実際の音声と乖離の少ない文字を番組内にリアルタイムで表示する字幕放送を運営中の4K放送チャンネルで実施している。

 
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