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プーマ、ネット販売の本格展開を開始

2010年11月18日 14:39

5kata.jpg スポーツアパレル用品などの販売を手がけるプーマジャパンは、9月に開設した通販サイト「プーマストアオンライン」を軸にネット販売事業の本格展開を始めた。

 同社が新規の販路開拓として注目したネット販売事業は、以前から構想はあったものの、アマゾンやゾゾタウンなどモールへの出品のみに止まっていた(卸販売経由も含む)。今回開設したプーマストアオンラインは、プーマ日本法人としては初めての自社通販サイト。原宿にある旗艦店のリニューアルに伴い、同店舗のバーチャルストアとして開設した。

 自社サイトの開設について同社は「モールでは(他店と)同じ見せ方になってしまう場合がある。ブランディングの観点から、独自の手法で商品を打ち出していきたかった」(営業本部リーテルユニット営業部)と説明する。

 商品検索軸は「モータースポーツ」「ランニング」などスポーツジャンル別に分類。それぞれシューズやウェア、バッグなど合計約2000点アイテムを取り扱う。

 スポーツウェアを普段着使いにする消費者も多く、サイト内ではコーディネート機能にも力を入れている。その1つがバーチャルモデルにアイテムを着せて画面上で確認できる「STYLE」という着せ替え機能。モデルや背景の変更も可能で、シチュエーションに合わせたスタイリングができるようになっている。

 同社は「モデルの全身着用画像の一覧などは他のサイトでも見るが、『自分が選んだもののコーディネートを見たい』というニーズもある」(同)とし、ユーザーが"コーディネートを作れる"という操作性を重視した。

 スポーツアパレル用品を扱っていることもありサイトではスポーツイベントに合わせた特集企画を実施。10月には「F1日本グランプリ」の開催にあわせて、トップページでモータースポーツ関連商品を全面に押し出した。来年春には「東京マラソン2011」の開催に合わせて、ランニング関連商品の特集も行う予定。クリスマスやバレンタインなど一般的なカレンダーに合わせたギフト企画も行うが、スポーツ祭典のスケジュール中心に合わせることでより高い訴求効果を狙う。

 現在、同社は全国に17店舗(アウトレット8店を含む)の直営店を抱えている。北は仙台から南は福岡までと、場所が都市部に限られていることから、今回のサイト開設には商圏範囲の拡大も狙いにあった。その効果は開設から1カ月間ですでにあらわれており、北海道や北陸地方での顧客開拓が好調に進行。まとめ買いにつながっている事例もあるという。

 今後は商品ラインアップの拡充を図っていく方針で、一部直営店舗やセレクトショップなどでの限定販売だった「プーマ アーバンモビリティ」「アレキサンダー・マックイーン プーマ」といった、同社ブランドのスポーツファッション商品も2011年から取り扱っていく。

 同社は「通販サイトの特徴は24時間営業。将来的には直営店の中で一番手の存在になってもらいたい」(営業本部リーテルユニット営業部)と展望を語った。
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