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通販各社の3月度売上高――総合通販、軒並み減収

2011年 4月21日 17:42

 通販各社が3月度月次売上高を公表した。11日に発生した東日本大震災の影響を受けて、一時的に売上高が落ち込んだ会社も多いようだ。千趣会やニッセン、ベルーナ、セシールといった、総合通販各社は軒並み減収となった。地震や計画停電が引き起こした消費の冷え込みや、広告宣伝を取りやめたことなどが影響したようだ。一方で、日用品が好調だったケンコーコムやストラップヤネクストのように、増収となったネット販売企業もあるなど、明暗を分けた格好だ。

 千趣会の2011年3月度の売上高(連結)は、前年同月比9・3%減の104億7800万円だった。今年1月以降、毎月前年をクリアしてきたが、東日本大震災の発生が影響した。

 ニッセンホールディングスの3月度(2月21日~3月20日)売上高は同8・4%減に。地震発生直後は被災地をはじめ、全国的に受注が大きく落ち込んだという。

 ベルーナの3月度売上高は同8・3%減となり、7カ月ぶりの前年割れに。通販関連事業で受注が落ち込み、主力の総合通販事業も同8・4%減だった。なお、2011年3月通期の連結売上高は、前期比3・4%の増収となったもよう。

 また、セシールでは、月次の売り上げ実績を公表していないが、「3月は厳しかった」(広報)とする。震災発生直後、防寒衣料やライトなどが特需的に動きを見せたが、被災した東北地方への商品発送ができなかったことや関東圏での消費冷え込みが影響した。

 ネット販売企業では、スタートトゥデイの3月度の商品取扱高は、前年同月比5・4%増の41億7300万円だった。今期は、ほとんどの月で前年同月比50%越えを続けてきたが、当該月は物流拠点「ゾゾベース」が震災の影響から1週間程度、出荷業務を停止したことが響いた。

 家電販売の「PCボンバー」を運営するアベルネットの3月単月売上高は、同30%減と大幅減収。家電エコポイント廃止直前の特需が期待できたはずだが、仙台にある支店サイトが運営休止を余儀なくされたほか、消費不振のあおりを受けた。

 一方、1、2月と変わらない増収基調で推移したのはケンコーコム。2011年3月度ネット販売(リテール事業)売上高は、同13・0%増の10億200万円。ミネラルウォーターやトイレットペーパー、保存食など震災関連商品の受注が急増し、リテール事業の売り上げが高伸した。

 携帯電話のアクセサリーを販売する、ストラップヤネクストは本社が計画停電の影響を受けたものの、3月売上高は同30%増で推移。太陽光で充電できるソーラーパネルを搭載した携帯電話用充電器「ソーラーチャージeco」の売り上げが急増したことが大きい。
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