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主婦の友ダイレクト "ネットへの転換"本格化、初の単品通販も開始

2011年 8月10日 17:30

 主婦の友ダイレクトはカタログからネットへのシフトを本格化している。今期発行したカタログは以前より小さいサイズに縮小したほか、ページ数も削減するなどスリム化を実施。売れ筋に注力する見せ方に切り替えた。同時に、通販サイトはコンテンツを強化。ブランドページを作って商品を詳細に見せるほか、売れ筋に絞り込んだ商品戦略を実施。オリジナルを強化するなど独自色をアピールすることで差別化を図る。こうした取り組みと並行して、単品通販も開始。まだテスト期間だが「手応えは感じている」(主婦の友ダイレクト・三浦雅彦社長)とし、今後、新たな収益源に成長させたい考えだ。



 同社ではカタログからネットへのシフトを推進。具体的には、現在発行しているカタログはサイズを以前より小さいA4サイズに縮小。不採算商品をカットして売れ筋に注力する方針を打ち出し、ページ数も従来の200ページ前後から、130ページ程度に削減した。

 また、購入金額に応じて割引するキャンペーンを実施しているが、通販サイトからの注文には、通常の割引率よりさらに2%を上乗せする形を採用。ネットへの誘導を図り利益率を向上させる。

 通販サイトでは売れ筋ジャンルにブランドページを設置し、「商品をじっくり見てもらう」(同)ことを重視。また、こうした売れ筋ジャンルでは、オリジナル商品の比率を高めるなど独自色を強める。「特徴のあるものだけに特化していく」(同)ことで他サイトとの差別化につなげる構想だ。

 ただ、カタログも削減するだけではなく、浮いた制作費を活かしてコンパクトな特別号を発行するなどの施策を実施。購買履歴を詳細に分析し、実績客を対象に売れ筋商品や節電グッズなど最近の人気商品を紹介するもので、効率的に売り上げを拡大させる考えだ。

 こうした取り組みと並行する形で、初の自社開発の単品通販も開始した。じゃがいもに含まれる素材「ポテイン」を使ったもので、自社通販の中心層である出産直後の女性層などをターゲットに仮定し展開。単品チラシを主力カタログ「トマ・トマ」やJALUXのカタログに同梱したほか、主婦の友社とコラボし、純広告やタイアップ記事を女性誌に掲載、レスポンスを試した。結果としてはシニア層や30歳以上のママ層に好評だったという。

 まだテスト段階のためグループ内での宣伝・販売に留めているが、効果検証が終わり次第、早ければ下期の年末以降に外部の媒体でも販売していく計画だ。今回の第一弾商品が軌道に乗れば「いずれは幅広く他のリピート品も狙っていきたい」(同)とし、単品通販を通販事業の新たな柱に育てる構想を描いている。

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