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世界文化社  "メンズ"ライン強化へ、「読者の旦那」対象に、秋に単独カタログも予定

2012年 7月 5日 14:13

世界文化社(本社・東京都千代田区、鈴木美奈子社長)の通販事業が好調だ。同社の上期(2011年11~4月)通販売上高は約16億1500万円となり、3期連続で過去最高を更新。カタログのラインアップの拡大や同封するチラシの展開など総合的な取り組みが奏功したという。ネット販売部門も好調で、上半期で前年同期より約4割増の1億3960万円と大幅な増収。受注比は9%ほどで「まずは10%以上にしたい」(世界文化社)考え。通期は2億5000万円を目指している。下期は、メンズラインの強化や若年層の開拓など、新たな取り組みに積極的に着手。顧客基盤の拡大を図る。通期の通販売上高は33億円超を目指す。

 同社は前期からカタログのラインアップを拡大。年6回の通常号に加え季節ごとに特別号を発行しているほか、カタログには4~8ページのチラシも同梱。特に、春の特別号では、昨年は母の日のみ対象だったが今年は父の日も対象に加え、母の日11ページと父の日5ページの計16ページで特集を展開。父の日関連商品は日本酒やグラス、バッグ、扇子などを紹介した。

 下期はこうしたメンズ商品の強化に取り組む。自社が発行する「家庭画報」読者の夫をターゲットにしたもので、「家庭画報セレクション」夏号では10ページの特集を展開。オリジナルのポロシャツや財布、扇子、グラスなどを販売した。特に数量では大きく扱った「鹿の子ポロシャツ」が好評だったという。盛夏号でも同様の特集を行う予定を立てている。

 さらに秋には、単独のカタログとなる16ページの「家庭画報メンズセレクション(仮称)」の発行も計画する。ファッション中心に小物やバッグなど、素材とコストパフォーマンスを重視した26アイテムを紹介する予定だ。

 同社では「お洒落なシニア向けメンズの通販はあまりない」とみており、市場が成熟する前にポジションを確保する考え。可処分所得が多く趣味にお金をかけられるシニア層を対象にオリジナルなどさまざまな商品を試し、反応をみつつ展開していく。

 こうした施策と並行して、他媒体との連携にも着手する。他の出版社と連携し、男性総合月刊誌に自社のカタログ請求用紙と人気の米や豆かんなどを紹介するB5サイズ・6ページのチラシを同封。第1弾は5点ほど掲載したところ長期にわたって受注が続くなど「予想以上に反応が良かった」(同)という。

 同社では近年、客層が近い企業と協力して「顧客を回流させる」(同)試みを活発化させており、今後も違う雑誌と積極的に連携していき、新規顧客の開拓につなげていく構えだ。

 また、新規開拓策としては通販サイトへの誘導も強化する。これまで食品ジャンル中心だったリスティング広告のキーワードをさまざまなジャンルに拡大。また、オールアバウトへは今回初めてお中元に関連した食品のバナー広告を出稿。通常の客層とは異なる30代などの若い層の取り込みを図りたい考えだ。

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