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ジャパネットたかた、東京スタジオが始動、自社専門チャンネルをテコ入れ

2012年12月28日 10:44

CIMG2434.JPG ジャパネットたかたは12月21日、東京・六本木に新スタジオを開設した。主に自社専門チャンネルの番組制作に使用する同スタジオには多様なセットを用意。都内という立地を活かし、調理器具や衣料品、宝飾品などの新規商材の紹介やタレントの番組出演なども増やし、「よりエンターテイメント性を追求した番組作りにチャレンジ」し、年間売上高が80億円程度にとどまる専門チャンネルを1年後には2倍程度まで拡大したい考え。

 新設した「東京スタジオ」は商品調達やネット販売、自社専門チャンネル「ジャパネットチャンネルDX」の強化のために2012年8月に設置した東京オフィス(所在地・東京都港区六本木1―6―1泉ガーデンタワー34階)内に開設した。今後、佐世保で地上波の番組を、東京では専門チャンネルの番組を制作する。 

 東京スタジオの広さは1196・16平方メートルでキッチンや和室を模した5つのセットを設置。同社では売れ行きが芳しくない「テレビ」に変わる新規商材として、白物家電や調理家電、衣料品、宝飾品、食品など様々なジャンルの商材の取り扱い強化を進めており、多様な商材を効果的に紹介できるよう様々なセットを設けた。

CIMG2398.JPG また、通販サイトで配信する商品動画を専門に収録する2つのセットも用意。商品紹介動画や「商品の使い方」などアフターフォロー用の動画も制作する。

 新スタジオの稼働を機に専門チャンネルの番組強化を進める。2012年8月の東京オフィスの設置を機に民放局などで豊富な経験を積んだMC(司会者)や制作スタッフの採用を進めており、これらの人材を活用。従来までは1人のMCが様々な商品を紹介する形式だったが、「デジタル家電」や「調理家電」「アパレル」など商品カテゴリーごとに担当MCを付け、MCの専門性を深め、訴求力を高める。

 また、従来まで専門チャンネルでは様々な時間に、時々のお奨め商品を紹介してきた形だったが、今後は「この時間はこの商品、カテゴリーを放送する」と明確化する。加えて都内という立地を活かし、タレントなど著名人の番組参加を増やしたり、放送局や専門誌とのコラボ企画を増やす。「1つの商品を様々なメディアで販売する当社の戦略である『メディアミックス』は非常に効率的ではあったが、メディアの特性を活かしきれない部分もあった」(高田旭人副社長)として、特に専門チャンネルでは24時間、自由に放送枠を使用できる特性を活かし「よりエンターテイメント性の高い番組にチャレンジ」(同)し、固定視聴者の獲得を狙う。

 一方で専門チャンネルの視聴環境の拡大も図っていく。現状の視聴可能世帯数は約2300万世帯だが、「まだまだ視聴できない地域や時間帯がある」(同)として、BSへの進出も図っていく。第一弾として12月29日に「BS―JAPAN」で午後1時から5時間の生放送を実施。今後も継続的にBS局での枠確保を進める模様。

 こうした施策で、現状、80億円程度にとどまる専門チャンネルの売上高を1年後には「現在の倍の160億円まで拡大したい」(同)としている。

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