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ヤフー 地方自治体とECで連携、「ヤフーショッピング」に出店、全国の名産品を販売

2014年 1月24日 14:39

CIMG3529.JPG ヤフーは地方自治体と連携し、運営する仮想モールで全国各地の特産品を販売する試みを1月15日から開始した。地方自治体が直接、出店できる仕組みを構築し、各地域に精通する各自治体を介し地方の逸品を紹介する。スタート時点では19の自治体の約50商品を販売する。ヤフーは自治体との連携で従来までモール内にはあまり出品されていなかった地方の名産品を増やし、他モールとの差別化や流通総額拡大につなげていきたい考えのようだ。

 ヤフーは仮想モール「ヤフーショッピング」に一般企業とは受付や審査体制を別とした地方自治体向けの出店の仕組みを構築。第一弾として岩手・陸前高田市や栃木・那須町、静岡・三島市、佐賀・武雄市、沖縄・石垣市など19の自治体が参画し各地方の名産品などをネット販売する自治体運営型通信販売サービス「JAPAN satisfaction guaranteed」が出店し、「三陸潮の香りお試しセット」や「那須高原厳選チーズセット」、「ご当地B級グルメ みしまコロッケセット」、「武雄特産特選【いなかレモン】」、「八重山かまぼこ&八重山そばセット」など53商品を販売した。

CIMG3545.JPG 地方自治体との連携開始に際して開催した記者会見でヤフーの宮坂社長は「今や誰もが簡単に好きな商品をいつでもインターネットで購入できる世の中になった。我々は次に誰もが簡単にモノを売れるようにしたく、昨年10月に『ヤフーショッピング』の出店料などを無料化した『eコマース革命』を行った。インターネットの恩恵は大都市圏だけでなく広くあまねく全国に及ぶべきだ。約1700の自治体には少なくとも1つは誇るべき名産品があるはず。地域に関係なく、全国の消費者に対してアピールして欲しい」と同試みの狙いについて語った。

 仮想モール事業を統括する小澤隆生ショッピングカンパニー長は地方自治体との連携の意義について「我々にはどの町のどの商品が逸品なのかはわからない。その地方を一番知っている自治体が目利きをするキュレーターになって頂きたい。また、やはりネット販売を行うには最低限のECやPCの知識が必要。各地方の生産者のそういった面のサポートを自治体にお願いできれば。いずれは1719市町村すべての自治体に出店頂きたい」と抱負を語った。

ヤフー.jpg また、会見に出席した武雄市の樋渡啓祐市長は「地方の逸品のことは自治体の職員が一番よく知っている。職員がキュレーターとなり、自分達の誇れるモノを販売するためのプラットフォームとしてヤフーが協力頂けるということでこれ以上の喜びはない。ぜひ地方の良さを体感して頂きたい」と出店の狙いについて述べた。

 今後、ヤフーではある程度、自治体の参加数が増えてきた段階で、自治体店舗向けに特集ページを設け、「ヤフーショッピング」のトップページに利用者を誘導するためのバナーを貼るなど、集客面で優遇策を講じるなどし、出店する地方自治体を増やしていきたい考え。すでに宮城・石巻市や北海道・美瑛町、大阪府などの近く参加を予定している。地方自治体の出店させることでモール内の出品数を増やし競合モールとの差別化や流通総額の拡大を狙う。

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