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オイシックス  新店舗で接点を拡大、野菜の世界を直感的に表現

2014年 1月30日 16:11

 4-1.jpgオイシックスは1月24日に、東京・吉祥寺に新業態の実店舗をオープンした。既存店舗の4倍の広さで、青果などの食材のほかに、惣菜を販売。イートインスペースを設けて、料理が苦手な人が気軽に入店できるようにした。「野菜夢中人口を増やす」をコンセプトとし、直感的に野菜の鮮度を感じることができる設備や、産地をイメージした店舗デザインで顧客のすそ野の拡大につなげたい考え。

 開設したのは「Oisix CRAZY for VEGGY 吉祥寺店」で、アトレ吉祥寺の地下1階に設置した。乗降客が多い吉祥寺駅に直結している商業施設で、同エリアにオイシックスの既存客が多いことから親和性があると判断。消費者との接点を広げ、野菜に興味をもつきっかけを提案したい考え。

 店舗面積は約274・3平方メートルで、既存の実店舗と比べて約4倍の広さになるという。店舗スタッフはアルバイト約50人を採用し、常時約10人を配置するという。

 取り扱いアイテム数は900品目。内訳は青果200品目、肉40品目、日配品200品目のほか、調理キット6品目など。野菜の什器は独自に開発し、せり出して陳列できるように工夫した。

 加えて、測り売りの惣菜を販売するコーナー「デリ」を設置。調理の時間がない人との接点の場と位置付ける。「デリ」コーナーは「メーン」と「サイド」、「スイーツ」など常時20メニューを用意。野菜を中心とした惣菜で、野菜のおいしさを実感できるようにした。

 店内には鮮度を感じられる仕掛けとして、貯蔵状態で保存する「ヴィンテージベジルーム」や、約3度で葉物野菜を保存する「エクストラフレッシュルーム」を設置した。また、ひげ根が付いた人参や1株売りのセロリなどを販売する。最もおいしい状態で野菜を購入できるようにした。

 店内デザインは野菜の世界観を表現し、産地情報は控えた。トラクターや農耕具、動物のオブジェをディスプレイし、気負わずに気軽に入店できる店作りを行った。

 同社はこれまで、ネット販売を中心に事業を展開し、恵比寿と二子玉川に実店舗を構えていた。野菜に関心があるユーザーに認知されているものの、従来の野菜販売では顧客の間口が広がりにくいと分析。野菜の興味を持つが実践できないライトなニーズを取り込みたい考え。

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