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楽天 郵便局で商品受け取り、独自で全国にロッカーも

2015年 1月22日 15:58

071.jpg 楽天が商品受け取りサービスを強化する。日本郵便と連携し、都内の郵便局などに仮想モール「楽天市場」で消費者が購入した商品受け取り用のロッカーを設けるほか、楽天独自でも全国50カ所にこうしたロッカーを設ける。同社では昨年、大阪府などで実験的に宅配ロッカーを運用しており、繰り返し利用する顧客が多かったという。自由な時間に荷物を受け取れない一人暮らしの人や、自宅の住所を知られたくない若い女性などの需要も取り込む狙いだ。

 日本郵便が都内の郵便局など約30カ所に設置を予定している「ゆうパック」用ロッカーを楽天が活用し、今年4月以降よりサービスを開始する。楽天市場の利用者は、商品を購入した際に、配送方法として希望するロッカーを選択できる。商品がロッカーに届いた際にメールで通知されるパスワードを入力することで受け取れる。なお、ゆうパックによる配送に限定される。

 また、楽天でも独自に宅配ロッカー「楽天BOX」を設置する。ターミナル駅などを中心に、全国で50カ所程度に設ける予定。こうしたロッカーを利用することで、利用者は注文した商品を通勤や通学の途中で受け取ることができる。冷蔵・冷凍が必要な商品や、ロッカーに入らないサイズの商品は利用できない。

 同社では昨年、楽天BOXの実験運用を実施しているが、利用者のうち70%はリピーターで、11回使ったユーザーもいるなど、一定の成果があったことから本格運用を決めた。一人暮らしの人の利用を見込むほか、宅配やコンビニエンスストア受け取りと違って顔を合わせることがないため、住所を知られることを懸念する若い女性などからの需要も取り込む。

 楽天BOXでの受け取りに対応した出店店舗は限られているが、今後は楽天が店舗への営業を進めることで、対応店舗を広げる計画。店舗がサービスに対応する場合、料金は必要ない。近年は注文当日の配送が広がるなど、事業者間でのサービス競争が激化しているが、商品受け取り面の利便性を向上することで、仮想モールの利用拡大につなげる狙いだ。

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